プログラム細胞死である過敏感反応の植物免疫における役割とその誘導機構

• 研究課題/領域番号: 19380067
• 研究種目: 基盤研究(B)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 生物生産化学・生物有機化学
• 研究機関: 長浜バイオ大学
• 研究代表者: 蔡 晃植 長浜バイオ大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (00263442)
• 研究分担者: 今村 綾 長浜バイオ大学, バイオサイエンス学部, 講師 (50410965)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• 研究課題ステータス: 完了 (2008年度)
• 配分額: 20,020千円 (直接経費: 15,400千円、間接経費: 4,620千円); 2008年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円); 2007年度: 10,790千円 (直接経費: 8,300千円、間接経費: 2,490千円)
• キーワード: 植物免疫 / フラジェリン / タンパク質リン酸化 / エリシター / 過敏感細胞死 / 植物病原菌 / 小胞体 / 細胞膜 / イネ / 核DNA断片化 / 細胞間情報伝達

研究概要

植物免疫反応である過敏感細胞死誘導にOsNAC4という植物特有の転写調節因子が分子スイッチとして関与することを示した。また、OsNAC4は過敏感細胞死誘導時にセリン残基のリン酸化によって核に移行し、少なくとも139個の遺伝子の発現を制御することを明らかにした。さらに、これらの遺伝子の中でOsHSP90は細胞膜の透過性喪失に、IRENは核DNAの断片化に関与することを初めて明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] The transcription factor OsNAC4 is a key positive regulator of plant hypersensitive cell death (2009)
  • 著者名/発表者名: Kaneda, T., Taga, Y., Takai, R., Iwano, M., Matsui, H., Takayama, S., Isogai, A. Che F. S.
  • 雑誌名: EMBO journal ページ: 926-936
  • 査読あり
• [雑誌論文] The transcription factor OsNAC4 is a key positive regulator of plant hypersensitive cell death. (2009)
  • 著者名/発表者名: Kaneda, T., Taga, Y., Takai, R., Iwano, M., Matsui, H., Takayama, S., Isogai, A., Che F. s.
  • 雑誌名: EMBO Journal 28 ページ: 926-936
  • 査読あり
• [雑誌論文] Phosphocholine-containing glycosyl inositol-phosphoceramides from Trichoderma viride inducedefense responses in cultured rice cells. (2009)
  • 著者名/発表者名: Uchiyama, R., Aoki, K., Sugimoto, H., Taka, N., Katayama, T., Itonori, S., Sugita, M., Che, F. S., Kumagai, H.
  • 雑誌名: Biosci Biotechnol Biochem. 73 : 74-78. 73 ページ: 74-78
  • 査読あり
• [雑誌論文] Expression of a bacterial flagellin gene triggers plant immune responses and confers disease resistance in transgenic rice plants (2008)
  • 著者名/発表者名: Takakura, Y., Che, F. S., Ishida, Y., Tsutsumi, F., Kurotani, K., Usami, S., Isogai, A., and Imaseki, H.
  • 雑誌名: 9 ページ: 525-529
  • 査読あり
• [雑誌論文] Expression of a bacterial flagellin gene triggers plant immune responses and confers diseaseresistance in transgenic rice plants. (2008)
  • 著者名/発表者名: Takakura, Y., Che, F. S., Ishida, Y., Tsutsumi, F., Kurotani, K., Usami, S., Isogai, A., Imaseki, H.
  • 雑誌名: Molecular Plant Pathology 9 ページ: 525-529
  • 査読あり
• [雑誌論文] 植物免疫システムの分子機構研究におけるプロテオーム・トランスクリプトームと電子顕微鏡の役割 (2008)
  • 著者名/発表者名: 蔡 晃植, 岩野 恵, 磯貝 彰
  • 雑誌名: 医学生物学電子顕微鏡技術誌 21 ページ: 184-187
• [雑誌論文] Identification of genes involved in induction of plant hypersensitive cell death Plant Biotech (2007)
  • 著者名/発表者名: Kaneda T., Fujiwara S., Takai R., Takayama S., Isogai A., Che F. S.
  • 雑誌名: 24 ページ: 191-200
  • 査読あり
• [雑誌論文] A new method of defense response analysis using a transient expression system in rice protoplast (2007)
  • 著者名/発表者名: Takai R., Kaneda T., Isogai A., Takayama S., Che F. S.
  • 雑誌名: Biosci. Biotech. Biochem. 71 ページ: 590-593
  • 査読あり
• [雑誌論文] A new method of defense response analysis using a transient expression system in rice protoplast. (2007)
  • 著者名/発表者名: Takai R., Kaneda T., Isogai A., Takayama S., Che F. S.
  • 雑誌名: Biosci. Biotech. Biochem. 71 ページ: 590-593
  • 査読あり
• [雑誌論文] Identification of genes involved in induction of plant hypersensitive cell death (2007)
  • 著者名/発表者名: Kaneda T., Fujiwara S., Takai R., Takayama S., Isogai A., Che F. S.
  • 雑誌名: Plant Biotech. 24 ページ: 191-200
  • 査読あり
• [雑誌論文] Characterization of the SP11/SCR high-affinity binding site involved in self/nonself recognition in Brassica self-incompatibility. (2007)
  • 著者名/発表者名: Shimosato H., Yokota N., Shiba H., Iwano M., Entani T., Che F. S., Watanabe M., Isogai A., Takayama S.
  • 雑誌名: Plant Cell 19 ページ: 107-117
  • 査読あり
• [学会発表] イネの免疫応答における細胞内Ca^<2+>の役割とOsCPKの関与 (2009)
  • 著者名/発表者名: 神村麻友、藤原沙都姫、笹木亮志、濱本訓行、磯貝彰、高山誠司、蔡晃植
  • 学会等名: 2009年度日本農芸化学会年会
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2009-03-28
• [学会発表] 植物病原細菌Acidovorax avenaeのフラジェリンにおけるイネの植物免疫誘導特異性決定機構の解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 平井洋行, 古川岳人, 大坪由佳, 磯貝, 蔡晃植
  • 学会等名: 2009年度日本農芸化学会年会
  • 発表場所: 福岡、福岡国際会議場
  • 年月日: 2009-03-28
• [学会発表] イネの免疫応答における細胞内Ca^(2+)の役割とOsCPKの関与 (2009)
  • 著者名/発表者名: 神村麻友, 藤原沙都姫, 笹木亮志, 濱本訓行, 磯貝彰, 高山誠司, 蔡晃植
  • 学会等名: 2009年度日本農芸化学会年会
  • 発表場所: 福岡、福岡国際会議場
  • 年月日: 2009-03-28
• [学会発表] 植物病原細菌Acidovorax avenaeの非病原性株に存在するHrp遺伝子によって誘導されるイネ免疫反応の機構解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 近藤真千子, 乗京知宏, 吉田奈央, 磯貝彰, 蔡晃植
  • 学会等名: 2009年度日本農芸化学会年会
  • 発表場所: 福岡、福岡国際会議場
  • 年月日: 2009-03-28
• [学会発表] 植物転写因子OsNAC4により転写制御される遺伝子群を介した過敏感細胞死の誘導 (2009)
  • 著者名/発表者名: 松井弘善、多賀有里、日比野孝紀、岩野恵、磯貝彰、蔡晃植
  • 学会等名: 第50回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2009-03-21
• [学会発表] 転写因子AtGLK1を介したプラスチドシグナルの伝達機構 (2009)
  • 著者名/発表者名: 柿崎智博, 中山克大, 蔡晃植, 稲葉丈人
  • 学会等名: 第50回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 名古屋、名古屋大学東山キャンパス
  • 年月日: 2009-03-21
• [学会発表] 植物病原細菌の鞭毛構成タンパク質フラジェリンのイネにおける受容機構解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 田中佑佳, 高井亮太, 鈴木英暁, 蔡晃植
  • 学会等名: 第50回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 名古屋、名古屋大学東山キャンパス
  • 年月日: 2009-03-21
• [学会発表] 植物転写因子OsNAC4により転写制御される遺伝子群を介した過敏感細胞死の誘導 (2009)
  • 著者名/発表者名: 松井弘善, 多賀有里, 日比野孝紀, 岩野恵, 磯貝彰, 蔡晃植
  • 学会等名: 第50回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 名古屋、名古屋大学東山キャンパス
  • 年月日: 2009-03-21
• [学会発表] フラジェリン情報伝達に関与するイネSERK遺伝子の解析 (2009)
  • 著者名/発表者名: 高井亮太, 河合ゆずか, 蔡晃植, 高山誠司, 磯貝彰
  • 学会等名: 第50回日本植物生理学会年会
  • 発表場所: 名古屋、名古屋大学東山キャンパス
  • 年月日: 2009-03-21
• [学会発表] 転写因子OsNAC4によって誘導されるイネ過敏感細胞死の機構解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 多賀有里、金田隆志、松井弘善、岩野恵、磯貝彰、高山誠司、蔡晃植
  • 学会等名: 第31回日本分子生物学会2008年度年会
  • 発表場所: 神戸
  • 年月日: 2008-12-10
• [学会発表] 転写因子OsNAC4によって誘導されるイネ過敏感細胞死の機構解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 多賀有里, 金田隆志, 松井弘善, 岩野恵, 磯貝彰, 高山誠司, 蔡晃植
  • 学会等名: 第31回日本分子生物学会2008年度年会
  • 発表場所: 神戸、神戸コンベンションセンター
  • 年月日: 2008-12-10
• [学会発表] 植物病原細菌Acidovorax avenaeの鞭毛タンパク質フラジェリンにおける植物免疫誘導特異性の機構解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 古川岳人, 平井洋行, 大坪由佳, 磯貝彰, 蔡晃植
  • 学会等名: 第31回日本分子生物学会2008年度年会
  • 発表場所: 神戸、神戸コンベンションセンター
  • 年月日: 2008-12-10
• [学会発表] 植物病原細菌Acidovorax avenaeに存在するHrp遺伝子群の構造と宿主特異性決定への関与 (2008)
  • 著者名/発表者名: 近藤真千子, 乗京知宏, 吉田奈央, 磯貝彰, 蔡晃植
  • 学会等名: 第31回日本分子生物学会2008年度年会
  • 発表場所: 神戸、神戸コンベンションセンター
  • 年月日: 2008-12-10
• [学会発表] 過敏感細胞死誘導時におけるOsNAC4の局在とその制御機構 (2008)
  • 著者名/発表者名: 松井弘善、多賀有里、岩野恵、磯貝彰、蔡晃植
  • 学会等名: 日本農芸化学会2008年大会
  • 発表場所: 名古屋
  • 年月日: 2008-03-28
• [学会発表] OsNAC4により転写制御される遺伝子群を介した過敏感細胞死の誘導 (2008)
  • 著者名/発表者名: 多賀有里、松井弘善、福田恵太、金田隆志、磯貝彰、高山誠二、蔡晃植
  • 学会等名: 日本農芸化学会2008年大会
  • 発表場所: 名古屋
• [学会発表] 褐条病細菌Acidovorax avenaeのフラジェリンに存在する植物免疫誘導特異性機構の解析 (2008)
  • 著者名/発表者名: 平井洋行、橋田理絵、大坪由佳、磯貝彰、蔡晃植
  • 学会等名: 日本農芸化学会2008年大会
  • 発表場所: 名古屋
• [学会発表] 転写因子OsNAC4が関与する過敏感細胞死の機構解析 (2007)
  • 著者名/発表者名: 多賀有里、金田隆志、松井弘善、蔡晃植
  • 学会等名: 2007年感染生理談話会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2007-08-09
• [学会発表] イネ褐条病細菌Acidovorax avenaeに存在するHrp遺伝子群の宿主特異性決定における役割 (2007)
  • 著者名/発表者名: 近藤真千子、三好彩、蔡晃植
  • 学会等名: 2007年感染生理談話会
  • 発表場所: 京都
• [学会発表] イネに存在するフラジェリン受容体の探索 (2007)
  • 著者名/発表者名: 田中佑佳、小野達也、鈴木英暁、蔡晃植
  • 学会等名: 2007年感染生理談話会
  • 発表場所: 京都
• [学会発表] OsNAC4により誘導される過敏感細胞死の機構解析 (2005)
  • 著者名/発表者名: 多賀有里、松井弘善、金田隆志、磯貝彰、高山誠司、蔡晃植
  • 学会等名: 第49回日本植物生理学会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2005-03-20