研究課題
基盤研究(B)
有機合成化学において触媒的な手法の開発は地球環境に負荷をかけない化学として重要な課題である。これまで遷移金属を用いる触媒的不斉合成法の開発と応用、有機触媒を用いる不斉合成法の開発と応用を研究した。そして、貴金属ルテニウム、イリジウム、卑金属ニッケルを中心金属とするβ-ヒドロキシーα-アミノ酸誘導体の効率的な不斉合成法の開拓に成功した。さらにパラジウムと新規不斉単座配位子との組み合わせの不斉アリル位置換反応を研究した。この反応の応用としてインドールアルカロイドの不斉全合成を行った。また、プロリン型有機触媒を用いるテトラヒドロキノリン類、アジリジン類の不斉合成法の開発も行った。これらの方法の応用としてブラジキニンレセプターアンタゴニストマルチネリンの不斉合成に成功した。
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