研究課題
基盤研究(B)
前立腺癌における発癌や進展メカニズムを明らかにするためにヒト前立腺におけるtransient amplifying(TA)細胞を分離、培養した。Senescence(老化)誘導とその回避機構を解析したところ、senescence状態ではjunBの発現が有意に上昇し、p16,pRbの誘導を認める一方、これを回避するTA細胞ではjunB/p16/pRb発現が低下していた。siRNA遺伝子導入によってjunBをノックダウンすると、senescenceに至った細胞でも再び増殖活性を獲得することができた。以上から、junB発現の低下がTA細胞の腫瘍化シグナル、つまり前立腺の癌化を促進させる可能性が示唆された。また、前立腺癌好発部位である辺縁領域からのTA細胞は他の領域のTA細胞より有意にsenescenceを回避した。junBの発現profileを検討したところ、正常腺管では腺上皮ならびに基底細胞の核に一致して高発現するが、癌細胞では陽性率が有意に低下した。腺癌においてはGleason score(GS)6以下ならびにGS 3+4に比較して、GS 4+3,GS 8以上でjunB陽性率が有意に低下し、転移性前立腺癌ではjunB発現がほとんど認められなかった。以上のことから、junBは前立腺の癌化だけでなく前立腺癌の進展にも大きく影響すると考えられ、治療上の重要なターゲット分子となる可能性があり、前立腺癌の悪性度や予後を予測することができると期待される。
すべて 2009 2008 2007 その他
すべて 雑誌論文 (47件) (うち査読あり 38件) 学会発表 (37件) 図書 (5件) 備考 (2件) 産業財産権 (2件)
Int. J. Urology Vol.16(1)
ページ: 70-74
Acta Anaesthesiol Scand Vol.53(1)
ページ: 46-54
Pathobiology Vol.76(1)
ページ: 30-38
Cancer Res Vol.69(7)
ページ: 3157-3164
Diagn Cytopathol Vol.37(4)
ページ: 272-276
Cancer Sci Vol.100(7)
ページ: 1248-1254
10027192115
Urology Vol.74(2)
ページ: 407-411
Hum Mol Genet Vol.18(19)
ページ: 3533-3543
Pathobiology Vol.76(6)
ページ: 293-302
Br J Cancer Vol.101(10)
ページ: 1709-1716
Anesth Analg Vol.109(2)
ページ: 559-566
Clin Neurol Neurosurg 111
ページ: 102-104
Int J Urology 16
Acta Anaesthesiol Scand 53
Pathobiology 76
Cancer Research 69
Diagn Cytopathol 37
日生医誌 37
ページ: 8-12
Cancer Science 100
Brain Nerve 61
ページ: 773-780
Urology 74
Hum Mol Genet 18
日本臨床細胞学会雑誌 48
ページ: 386-389
Br J Cancer 101
Anesth Analg 109
解明 病理学 病気のメカニズムを解く((株)医歯薬出版)
ページ: 451-468
ロビンス&コトラン 病理学アトラス((株)エルゼビア・ジャパン)
ページ: 277-292
腫瘍病理鑑別診断アトラス 前立腺癌((株)文光堂)
ページ: 9-14
Prostate Vol.68(1)
ページ: 105-113
Cancer Sci Vol.99
ページ: 39-45
10024000834
文光堂 第26巻第2号
ページ: 133-139
文光堂 第26巻第6号
ページ: 626-627
Clin Cancer Res Vol.14(14)
ページ: 4408-4416
Prostate 68
Cancer Science 99
病理と臨床 26
Clinical Cancer Research 14
臨床腫瘍プラクティス Vol.3(3)
ページ: 253-257
Am J Pathol Vol.171(3)
ページ: 1003-1012
J Cell Mol Med Vol.11(5)
ページ: 1105-1116
Am J Pathol 171
J Cell Mol Med 11
臨床腫瘍プラクティス 3
http://www.naramed-u.ac.jp/~2path/gyouseki.html