研究課題/領域番号 |
19390524
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
岩瀬 正泰 昭和大学, 歯学部, 講師 (50193743)
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研究分担者 |
新谷 悟 昭和大学, 歯学部, 教授 (80294429)
伊東 大典 昭和大学, 歯学部, 講師 (40286844)
伊藤 秀寿 昭和大学, 歯学部, 助教 (80384303)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2008年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2007年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
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キーワード | 臨床腫瘍学 / 分子標的治療 / アポトーシス / デスレセプター / 癌 / 遺伝子 / シグナル伝達 / 発現抑制 |
研究概要 |
FasL/TRAILはデスレセプター(Fas/DR4, DR5)と結合すると、速やかにFADDとcaspase-8との複合体、DISCを形成する。c-FLIPは、DISC形成に際してcaspase-8とヘテロダイマーを形成してcaspase-8の活性化を抑制する。本研究では、扁平上皮癌細胞のc-FLIPの発現に着目し、その制御機序について検討した。その結果、c-FLIPのアンチセンスを導入した扁平上皮癌細胞が抗Fas抗体やTRAIL誘導アポトーシスの感受性を亢進することを確認した。 扁平上皮癌を含む種々の癌細胞はFasやTRAILRを高発現しているが、FasLやTRAILによるアポトーシスに抵抗性を示すことが多い。頭頸部癌治療に汎用されている、CDDP、5-FUおよびDOCは癌細胞のFasの発現増強やc-FLIPの発現抑制を介してデスレセプター誘導アポトーシスを亢進することを示した。すなわち、扁平上皮癌細胞のアポトーシス誘導経路としてextrinsic経路も重要であることを示唆するものである。 本研究では、分子標的として臨床的に注目されている薬剤について、扁平上皮癌細胞のデスレセプター誘導アポトーシスへの影響について検討した。分子標的薬剤として抗EGFR抗体(C225)、EGFRチロシンキナーゼ阻害剤(AG1478)、PI 3-K阻害剤(LY294002、wortmannin)、プロテアソーム阻害剤(MG132)とHDAC阻害剤(SAHA)を用いた。EGFR阻害剤、PI 3-K阻害剤およびプロテアソーム阻害剤で処理した扁平上皮癌細胞は、抗Fas抗体およびTRAIL誘導アポトーシスがc-FLIPの発現抑制を介して亢進された。プロテアソーム阻害剤は、DR4およびDR5の発現も増強した。さらに、これらの阻害剤は癌細胞のBcl-2ファミリーやIAPファミリーの発現変化も誘導した。
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