研究概要 |
慢性閉塞性肺炎(COPD)や睡眠時無呼吸症候群(SAS)などの慢性呼吸不全疾患が比較的重度である場合,その治療法として,人工呼吸療法が考慮される.しかしながら,NPPV療法において送気漏れ無く確実に圧縮空気を肺に送り込むために,鼻マスクを適確に装着する必要がある一方で,装着部位において圧迫壊死や褥瘡等の皮膚障害(2)が発生しないように,適切なストラップ荷重を保持する必要がある.レーザ光計測技術による顔表面形状計測結果,ならびに超音波計測技術による脂肪や筋等の軟部組織の厚さ計測結果をそれぞれ考慮し,さらに,人体横断面画像(8)に基づく顔部CADモデルを写像変形することで,個人の顔部CADモデルを作成可能なシステムを構築した.また,これに基づいて作成した有限要素モデルに基づいて,鼻マスクを装着した際に作用する応力を有限要素法により求め,4次元触覚センシングシステムによる実測値と比較検討した.
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