研究課題
基盤研究(C)
本研究では日英語の比較構文や英語のout-接辞構文のような程度表現を形式意味論的に考察し、次のような結論に至った。(1)正の程度(positive extents)と差の程度(differences)はどちらもスケール上のポイントの集合という点では同じ型(type)であるが、それぞれ種(sort)が異なる。従って、両者は共起できない。また、負の程度(negative extents)はスケール全体から正の程度を引いたものとして定義されるが、これは一種の差とみなることができ、独立の種として負の程度を仮定する必要はない。(2)比較文A is taller than Bの真理条件をtall(A)>tall(B)と表示することが広く認められているが、少なくとも日本語の比較構文では、∃d[d=tall(A)-tall(B)]のように「差がある」という表示をすべきである。そして、照応的な程度変数があると仮定すると、主節と「より」/「以上に」節の関係を動的束縛によって捉えることができる。
すべて 2010 2009 2008 2007
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件)
North East Linguistic Society 38
ページ: 13-22
JELS 27: Papers from the Twenty-Seventh Conference of The English Linguistic Society of Japan
ページ: 109-128
New Frontiers in Artificial Intelligence
ページ: 427-437
New Frontiers in Artificial Intelligence: JSAI 2003 and JSAI 2004 Conferences and Workshops Niigata, Japan, June 2003 and Kanazawa, Japan, May/June 2004 Revised Selected Papers