研究概要 |
日本とタイの英語教育は,母語の使用,文法中心など多くの共通点を有するが,小学校への英語導入については制度面や政策面で大きな違いがある。本研究は,タイでの現地調査をもとに,小学校英語に対する必要性意識は両国でどのように異なっているかを明らかにしようとするものである。小・中・高校生を対象にした調査結果では,小学校英語への必要性意識はタイの方が高い傾向にあることがわかった。英語による授業,小学校における英語専科の導入,教員養成期間の延長など,タイの積極的な制度改革にそれが反映されていると言える。日本への示唆として、小学校への英語導入については、タイとの国情のちがいを踏まえながら,先行実施を十分参考にして、あらゆる角度からの時間をかけた検討が必要である。
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