研究概要 |
世界で活躍するために、英語能力はもはや必須であるが、日本人大学院生はそれ以上の指導を享受しなければならない。その指導を施すべく、英語教授法を学ぶ大学院生に、学会発表の準備、学術雑誌への投稿、英語教員としての経験、研究の仕方などをメンターシップ制度(Smith&Davidson,1992)を介して学べるようにした。本研究は3年半に渡るこのメンターシップの成果をまとめたものである。 平成19年10月から平成23年3月まで13名の院生(男8名、女5名)と教員4名が本研究に参加した。ナラティブ法(Connelly&Clandinin,1990;2000),やアクションリサーチ(Nunan,1990;1992),セルフスタディ(Loughran et al.,2004)、エスノグラフィー法(Hammersley&Atkinson,1995)などを用いて教員並びに院生の学びを調査した。 院生は早い段階で英語教員として、また応用言語学者としての認識を高めることが出来た。また、メンター(教員)は、学生の成長過程を観察し、院生への指導への指標とした。 本研究の試みは、金銭的にも労力的にも教員・院生双方には負担が掛かるものではあったが、同時に確かな成果を生み、国際的に活躍しうる学者・教員の育成に貢献出来たと言える。
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