環境保全投資の最適なタイミングに関する研究

• 研究課題/領域番号: 19530208
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 応用経済学
• 研究機関: 九州大学
• 研究代表者: 藤田 敏之 九州大学, 大学院・経済学研究院, 准教授 (30297618)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• 研究課題ステータス: 完了 (2008年度)
• 配分額: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円); 2008年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円); 2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
• キーワード: 地球環境問題 / 不確実性下の意思決定 / 不可逆性 / 環境保全投資 / リアル・オプション / ゲーム理論 / 不確実性 / 汚染物質削減

研究概要

汚染物質削減政策の決定における投資の不可逆性の影響をリアル・オプションのゲームモデルを用いて検証した結果, 投資の不可逆性は最適な政策実施を遅らせる効果をもち, この効果は不確実性の度合いが増すにつれて大きくなることが示された. さらに各国が他国の削減にただ乗りをしようとするインセンティブが働き, 非協力解での政策実施のタイミングは協力解に比べてさらに遅くなった.結論として, 現在大きな議論の対象になっている気候変動など不確実性の大きな問題については, 政府は社会の変革をともなうような不可逆性の強い政策の実施には慎重になるべきであることと, 効率的な削減を行うためにはただ乗りを防止する政策が重要であることが明らかになった.

研究成果

• [学会発表] Game of Pollution Reduction Investment under Uncertainty (2008)
  • 著者名/発表者名: Toshiyuki Fujita
  • 学会等名: Sixth International Symposium on Multinational Business Management
  • 発表場所: Nanjing University, Nanjing, China
  • 年月日: 2008-06-07
• [学会発表] 汚染削減投資のタイミングと不可逆性 (2008)
  • 著者名/発表者名: 藤田敏之
  • 学会等名: 日本オペレーションズ・リサーチ学会九州支部平成20年度第1回講演会・研究会
  • 発表場所: 九州大学
  • 年月日: 2008-05-17
• [学会発表] 汚染削減投資のタイミングと不可逆性 (2008)
  • 著者名/発表者名: 藤田敏之
  • 学会等名: 日本OR学会九州支部平成20年度第1回講演会・研究会
  • 発表場所: 九州大学
  • 年月日: 2008-05-17
• [図書] Enterprise Management and Change in a Transitional Economy((ed.)S. Zhao)(Game of Pollution Reduction Investment under Uncertainty) (2008)
  • 著者名/発表者名: Toshiyuki Fujita
  • 出版者: Nanjing University Press
• [図書] Game of Pollution Reduction Investment under Uncertainty, in (ed. ) S. Zhao, Enterprise Management and Change in a Transitional Economy (2008)
  • 著者名/発表者名: Toshiyuki Fujita
  • 出版者: Nanjing University Press
• [図書] 「地球温暖化問題」『環境と資源の経済学』第14章(時政勗・薮田雅弘・今泉博国・有吉範敏編) (2007)
  • 著者名/発表者名: 藤田敏之
  • 出版者: 勁草書房
• [図書] 「地球温暖化問題」時政勗・薮田雅弘・今泉博国・有吉範敏編『環境と資源の経済学』第14章 (2007)
  • 著者名/発表者名: 藤田 敏之
  • 出版者: 勁草書房