研究概要 |
企業が資金調達のため, 自己保有債券を市場で資金化する場合に, これらの金融商品の市場性を考慮しなければならない. 特に債券の市場流動性では, 企業が保有債券の資金化を急ぐことで, 大量の債券を市場に放出するために債券価格に影響を与えるという意味での価格下落という商品流動性のリスクが発生する. また, 保有債券を市場で慎重に資金化することにより, 売却タイミングを失う機会損失リスクを受ける. 本研究では, 自己保有債券を市場で資金化する場合に, 自己保有債券の売却が市場に与える影響(マーケット・インパクト)により自己保有債券資金化の価値に影響を受ける. これらのリスクにおいて, 自己保有債券を市場で資金化する場合に、最高の価値を得るための最適方策を確率過程を適用して解析的に求める.
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