研究課題/領域番号 |
19530588
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
教育心理学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
別府 哲 岐阜大学, 教育学部, 教授 (20209208)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2009年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2008年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 発達障害 / 高機能自閉症 / 情動 / 自動性 / 自己表情 / 情動表出調整 / 情動理解 / 自己情動表出 / アタッチメント / 孤独感 / 思春期 |
研究概要 |
高機能自閉症児における社会性障害の基底にあると考えられる、情動表出や情動理解の障害について、以下のことを明らかにした。(1)情動理解を意識的な情動処理と、無意識的な情動処理に分けた際に、自閉症児は、意識的な情動処理は高い言語能力の補償によって可能になるが、感情プライミングや表情の自動模倣にみられる無意識的な情動処理には障害を持ち続けること、よって無意識的な情動処理が一次障害と考えられることが示唆された。(2)不安な情動のコントロールは、アタッチメント関係を形成することによって可能になる。自閉症児のアタッチメント関係形成を縦断的に検討した結果、自閉症児もアタッチメント関係形成は可能であること、しかしそれが定型発達児より高い言語能力によって成立し、その際アタッチメント対象を心理的安全基地ではなく道具的安全基地と把捉するという障害による特異性も存在することが示された。(3)就学前の高機能自閉症児における自己表情写真の情動理解を検討した結果、知的に遅れのない就学前の障害児はその理解が可能であったのに対し、高機能自閉症児は障害を示すことが明らかとなった。(4)高機能自閉症児は小学生から中学生の時期にかけて、孤独感が増大し社会的コンピテンスが減少すること、定型発達児と比較すると、9,10歳の節で有意な差がみられるようになることが示された。
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