研究概要 |
本研究では,認知症高齢者のための認知機能活性化アプローチによる系統的プログラムの一つであるCognitive Stimulation Therapy Japanese Version(CST-J)を開発し,その効果について検証した。シンブルブラインドによる比較試験を行った結果,統制群に比べ介入群は認知機能が統計的に有意に改善されていた。また,認知症高齢者自身により評定された気分尺度,対象施設の介護者により評定された対象者のQOL尺度の得点に関しても,同様に有意な改善が認められた。それゆえCST-Jは,我が国の認知症高齢者の機能や生活を改善させるために有効なツールであり,効果的な非薬物的介入法となりうることが示唆された。
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