研究課題/領域番号 |
19530617
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床心理学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村瀬 聡美 名古屋大学, 大学院・教育発達科学研究科, 教授 (30335020)
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研究分担者 |
金子 一史 名古屋大学, 発達心理精神科学教育研究センター, 准教授 (80345876)
石井 卓 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (40273239)
小石 誠二 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (20338734)
本城 秀次 名古屋大学, 発達心理精神科学教育研究センター, 教授 (90181544)
村上 隆 中京大学, 社会学部, 教授 (70093078)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2008年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 自傷行為 / 身体症状化 / ストレス性幻覚 / 親子関係 / 解離 |
研究概要 |
本研究課題は、児童青年の呈する様々な心理学的・精神医学的問題を解離傾向をけじめとするさまざまな精神病理ならびに親子関係という観点から捉えようとする研究である。本年度9月末までの研究実績としては、第一に、解離体験とどのような防衛機制およびコーピングが関連するかを検討した。その結果、解離と関係するのは、極端思考・他者攻撃的な防衛機制、感情抑制・代替満足的な防衛機制、問題回避コーピングであった。とくに、解離は前記した防衛機制との関連が特に強いことが判明した。従来より解離は非適応的な防衛機制とされてきたが、今回の結果からは、さらにストレスの対処を安易に放棄する傾向、間接的にストレスに対処する傾向と関連することが示された。第二に、これまでの子どもの幻覚に関する研究をもとに、子どもの非精神病性幻覚について症例を用いてわかりやすく解説するとともに、子どもの幻覚と解離との関係について触れ、どのような場合に、精神科受診が望ましいかという対応についても言及した。第三に、子供の解離性障害に関する国内外の知見を学術誌に発表するとともに、厚生労働省編の研修テキストにその知見をまとめた。最後に、本研究課題に関して、既に調査が終了し、昨年度学会発表を行った分については、順次論文化し、現在投稿中である。特に、子供の自傷行為の前後の感情状態に焦点を当てた研究については、現在中学生・高校生の間で問題となっているリストカットをはじめとする自傷行為に対する心理的介入への示唆が得られたと考えている。
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