研究概要 |
グラフのDudeney集合とは、全ての2-pathをちょうど1回ずつ含むハミルトンサイクルの集合のことである。全ての次数nの完全グラフにDudeney集合が存在するということが古くから予想されているが、nが偶数のときは解決されているもののnが奇数のときは現在も未解決である。完全二部グラフのDudeney集合についても、成果があまり知られていない状況である。 本研究において、黒色1因子を導入し、黒色1因子からDudeney集合が構成できることを証明し、p+1次黒色1因子が存在するための必要条件は2がpを法として平方剰余であることを証明した。その上でコンピュータ探索により黒色1因子を発見し、完全グラフの新しいDudeney集合をいくつか構成した。 次に、2n次完全二部グラフについて、n=0,1,3(mod 4)のときにDudeney集合を構成し、n=2(mod4)のとき二重Dudeney集合を構成した。 2n次完全二部グラフの4-cycleについてのDudeney集合も研究した。その存在条件は、(i)nは偶数、または、(ii)nが奇数かつλが偶数、のいずれかが成り立つことであることを証明した。ここで、λは重複数である。 本研究では、graceful labelingについても研究し、新しいtreeについてgraceful labelingの構成を行った。さらに、いくつかのデザインについても研究を行った。
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