研究概要 |
本研究では, 磁気ゆらぎが強いと考えられる層状遷移金属化合物において, ナノスケールで物質・構造制御を行い, 超伝導等の新奇量子臨界現象を示す層状遷移金属化合物を開発することを目的とした. その結果, 擬一次元磁性体Y_5Re_2O_<12>について, 合成およびYサイトへの元素置換を行ない, その電磁気特性を評価することで, 多重極限環境における構造と物性の関連を詳細に研究した. 擬一次元磁性体への圧力印加は, 結晶構造の三次元性を高め, 電子の遍歴性を増大させることにより, 系の電磁気特性を著しく変化させる効果を有することが明らかになった.
|