研究課題/領域番号 |
19550144
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能物質化学
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
田坂 明政 同志社大学, 理工学部, 教授 (90066275)
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研究分担者 |
稲葉 稔 同志社大学, 理工学部, 教授 (80243046)
小原 真司 同志社大学, 財)高輝度光科学技術センター・利用研究捉進部門, 副主幹研究員 (90360833)
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連携研究者 |
小原 真司 財)高輝度光科学センター, その他の部局等, 副主幹研究員 (90360833)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2008年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | フッ素系常温溶融塩 / カチオン種の種類 / カチオン種の対称性 / 電気伝導度 / 粘度 / フッ素化反応機構 / ペルフロオロトリメチルアミン / 物性実験 / 電極反応 / 放射線・X線・粒子線 / 常温溶融塩 / フッ素化学 |
研究概要 |
(CH_3)_4NF・mHF(m=3.5~5.0)と(CH_3)_3NF・mHF(m=3.5~5.0)および(C_2H_5)_4NF・mHF(m=3.5~4.5)と(C_2H_5)_3N・mHF(m=3.5~5.0)の電気伝導度および粘度を25~100℃で測定した。いずれの系においても、温度の上昇およびm値の増加に伴い,電気伝導度は増加したが、粘度は減少する傾向が得られた。R_4NF・mHFとR_3N・mHFの電気伝導度やその活性化エネルギーの比較から、カチオンは、R_4^+やR_3NH^+であることが確認された。また、(CH_3)_4NFと(C_2H_5)_3N・mHFの電気伝導度および(CH_3)_3N・mHFと(C_2H_5)_3N・mHFの電気伝導度を比較すると、いずれも後者の方が低い値となっている。前者のカチオン(CH_3)_4N^+や(CH_3)_3NH^+と後者のカチオン(C_2H_5)_4N^+や(C_2H_5)_3NH^+とを比較すると、後者の方が大きなイオン半径を有しているため、溶融塩中でのカチオンの移動が妨げられたと考えられる。さらに、電気伝導度と粘度の積、いわゆるワルデン積は一定にはならず、mの値の増加につれて減少した。(CH_3)_4NF・mHF(m=3.5~5.0)と(CH_3)_3N・mHF(m=3.5~5.0)の結晶構造に基づき、常温溶融塩中に存在するイオン種とHFとの水素結合の強さの違いにより、各挙動について考察した。 (1)ニッケル電極を用いて(CH_3)_3N・mHF(m=3.5~5.0)+CsF・2.3HFの混合液を、(2)LiNiO_2被覆ニッケル電極を用いて(CH_3)_3N・mHF(m=3.0)電解液を、(3)BDD電極を用いて(CH_3)_3NF・mHF(m=3.0~5.0)電解液を電解した。いずれの場合も陽極生成ガスの成分は同じであったが、(3)の場合に(CF_3)_3Nの生成割合が最大であった。それは、電極表面上に電気伝導性とフッ素化能のあるCsNi_2F_6被膜が生成し、それが電極からの発熱を低下させてC-N結合の裂断を起こり難くするばかりでなく、電極近傍の解液中にある部分フッ素化物をさらにフッ素化して(CF_3)_3Nを生成するためと考えられる。
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