研究概要 |
本研究の目的は、層状酸化物に「遷移金属-アニオン」格子をイオン交換で挿入し、準安定物質を合成する。そして、キャリアを導入することで超伝導化を目指すものである。準安定物質とは、イオン交換のようなソフト化学的手法でのみ得ることが出来るものであり、本研究においては、(MX)Sr_2Nb_3O_<10> (MX=CuCl, FeCl, CoCl, MnCl, PdCl, SrBr, CuBr, FeBr)の合成に成功した。それらの物質に対し、水素中でアニールしてClを欠損させる手法や、Liインターカレーションによって電子キャリアを注入した。これにより、絶縁体から良導体に変化させることには成功したが、未だT=2K以上での超伝導転移は確認できていない。
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