研究概要 |
全置換型人工股関節における構成部品の中で,ポリエチレンライナとカップルを組む骨頭に化学的安定性が高いセラミックスの適用が試みられている。しかし,じん性の点で問題を残しライナによる衝撃緩和が必要とされている。これの改善策として内部に生ずる応力解析より適切な内部構造の提案と衝撃緩和構造の提案を行い,衝撃緩和機能付加の観点から新たなソリッド+粉末充填構造を提案し,この構造が衝撃緩和特性と塑性変形特性の両面で優れることが明らかとした。また,摺動部から発生するU.H.M.W.P.E.の摩耗粉を抑制することを目的として,コーテッドU.H.M.W.P.E.の摩擦摩耗実験し,非晶質炭素の被膜が人工股関節ライナの摩耗粉抑制に対する効果を検討した結果,HND(DLC)被膜を施したU.H.M.W.P.E.は摺動回数や摩耗量で長寿命延長効果が期待できることを明らかとした。
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