研究課題/領域番号 |
19570128
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能生物化学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
小林 一雄 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (30116032)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2008年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 遺伝子 / ストレス / 放射線 / X線 / 粒子線 / 生物物理 / シグナル伝達 / 転写因子 / 酸化ストレス / DNA / 鉄イオウクラスター / 酸化還元 / X線結晶解析 |
研究概要 |
本研究ではバクテリアにおけるSoxRの多様な生理機能を分子レベルで解明することを目的として、構造生物学的手法による研究として、X線構造解析により大腸菌SoxRの酸化ストレスを感知する機構や酸化還元によりおこる構造変化と、機能発現を原子レベルで解明した。SoxR-DNAの複合体では2.8A、SoxRでは3.2 Aの分解能の結果が得られた。全体の構造はバクテリアの水銀解毒に働く転写因子であるMerR familyとよく似た構造を示し、センサー部位である鉄イオウクラスタードメイン、DNA結合ドメイン、ダイマー生成ドメインから成ることが分かった。DNAが結合すると、DNA結合ドメイン約9o, 鉄イオウクラスターが約6o外側に傾き、全体として大きく構造変化した。酸化ストレスセンサー部位である鉄イオウクラスターは完全に溶媒に露出し非対称の環境にあり、もう一方のサブユニットと相互作用し安定化している。この非対称の環境の酸化還元によりタンパク質の構造変化とプロモーターとの相互作用が変化すると考えられる SoxRに結合したDNAはワトソンークリック相互作用を保持したまま折れ曲がり、20塩基の長さが1塩基分だけ短くなり、その結果転写が活性化される。以上のX線構造解析により大腸菌SoxRの酸化ストレスを感知する機構および酸化還元によりおこる構造変化を解明した
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