研究概要 |
生きた樹木の体内に,外見の変化を起こさず寄生する微生物があり,内生菌という.琉球列島で,マングローブ内生菌の種類を調べ,陸上森林と比較した.茎葉では,1~数種の菌が多数派で,ほかに多くの菌種が内生していた.それらの一部は陸上森林との関係が強かった.多数派の菌は陸上森林と共通で,低率で分離される多様な菌種がマングローブを特徴づけている. 樹上の果実では,内部の種子などに多くの菌が内生菌していた.マングローブへの内生菌の供給路として,陸上森林からの感染と,散布体(発芽種子)による運搬が示された.
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