研究課題
基盤研究(C)
動脈硬化症を来たすプロセスでは、特に酸化変性LDLがMφに際限なく取り込まれて動脈硬化の初期病変である泡沫細胞の集積をもたらし、ついには多量の脂質を含む不安定なプラークとなる。本研究は、申請者が開発したMφ型sFcγRIIIa^<Mφ>測定法の不安定プラーク検出法への応用を目的とするものである。すなわち、不安定プラークでは多量の脂質と共に活性化したMφが観察されることから、生体内におけるMφ活性の測定が不安定プラークの検出に有用と考えられる。血漿sFcγRIIIa^Mは、健常者では加齢とともに増加した。成人病検診症例では動脈硬化症のリスクファクターが増すに従い増加し、頸動脈エコー検査のIMTとよく相関した。虚血性心疾患症例では明らかな高値を示し、冠動脈の有意狭窄数が増すに従い増加した。頸動脈エコー検査施行患者では低エコープラーク群で最も高く、プラークの最大径と正の相関を示し、sFcγRIIIa^M測定が新しい不安定プラーク検出法になる可能性が示唆された。
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Mol. Med. 14 (7-8)
ページ: 436-442
Mol. Med. 14