研究分担者 |
寺田 賢 東邦大学, 医学部, 准教授 (30104649)
工藤 恵子 九州大学, 医学研究科, 講師 (10186405)
栗崎 恵美子 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (30106356)
植草 協子 日本医科大学, 医学部, テクニカルスタッフ (50409215)
山口 晃志 日本医科大学, 医学部, 助教 (90465344)
仁平 信 日本医科大学, 医学部, 准教授 (40089636)
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研究概要 |
当課題は「質量分析の新技法を用いたベンゾジアゼピン系薬物分析法の再構築」を目指すものであるが,実際に研究を進めていくに従って,多剤併用薬物中毒症例にはベンゾジアゼピン系薬物以外の薬物も多く含まれ,これらの高濃度を示す薬物の影響について見直すことが重要と思われたので,法医中毒学的薬物分析に重要な中枢性薬物を追加,精密質量データベースの拡充をはかるなど,当初の研究目的は十分な成果をあげ,予測を超えた研究到達を果たした. 研究成果としては,(1)飛行時間型LC-TOF-MSを用いて,ベンゾジアゼピン系薬物の未変化体及び代謝物ならびに法中毒学的薬物分析に重要と思われる中枢性薬物を追加,合計264種類の精密質量データベースを作成,法医剖検事例,CCMC 収容の多剤併用薬物中毒症例の解析に応用し,精密質量を用いたTOF-MS薬物スクリーニングの有用性を検討した.(2)Q-TOF薬物スクリーニングは,精密質量データベースに加えて個々の薬物におけるproduct ion とMRMクロマトグラムを用いたTARGET ANALYSISによる高感度な定量分析が可能であった.精密質量によるNON-TARGET ANALYSISも併せて実施することが可能であり,Q-TOF薬物スクリーニングが有効であることが示唆された.(3)GC/MS用相対定量・迅速一斉分析ソフトウェア(NAGINATA)を用いたベンゾジアゼピンスクリーニングを検討した.calibration rocking database を用いたNAGINATAスクリーニングでもベンゾジアゼピン系薬物に加え法中毒学的薬物分析に重要と思われる中枢性薬物を追加し,法医中毒学的試料への実用性が確認された.
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