研究課題/領域番号 |
19590715
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
山地 裕 東京大学, 医学部附属病院, 特任講師 (40376455)
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研究分担者 |
大田 幹 東京大学, 医学部附属病院, 医員 (50422283)
金井 文彦 東京大学, 医学部附属病院, 客員准教授 (70334399)
杉本 貴史 東京大学, 医学部附属病院, 医員 (40534920)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2009年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2008年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 大腸腫瘍 / LST / KRAS / BRAF / TP53 / β-catenin / βカテニン / APC |
研究概要 |
内視鏡的一括切除を行った大腸腫瘍104症例(LST-G35例、LST-NG19例、Polypoid50例)を対象に臨床病理学的特徴と分子生物学的特徴を検討した。LST-GはLST-NGに比して有意にKRAS活性型変異の頻度が多く(54.3%vs21.1%,p=0.016),βカテニンの核染色の頻度が少なかった(37.1%vs68.4%,p=0.027)。この差がLSTの形態差によるのか多変量解析すると、KRAS,βカテニンとも、年齢、性別、LSTの部位、LSTの大きさ、癌組織の有無に統計学的有意差はなく、KRASでは肉眼型(NG/G)でオッズ比0.222、95%CI 0.056-0.883、βカテニンでは肉眼型でOR 4.512、95%CI 1.124-18.11と、肉眼形態のみがKRASの活性型変異の有無、βカテニンの活性状態の有無と相関を示した。そこでこのβカテニンの活性化をさらに検討する為、βカテニン/APC-WNTシグナル経路の検討を行った。進行大腸癌で報告されるβカテニンの活性型変異とAPC遺伝子のLOHについて検討。本検討では、LSTにβカテニンの活性型変異はなく、APCのLOHでは、LST-NGはLST-Gに比して有意にLOHの頻度が多かった(60%vs28%,p=0.030)。LSTはその形態形成にKRASとAPC遺伝子のLOHが重要な役割を担っている可能性が示唆され、発癌メカニズムを解明する上でも興味深い現象と推察された。
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