研究課題
基盤研究(C)
本研究では、メタボリックシンドロームモデル動物であるKK-Ayマウスを用いて、部分肝切除後の肝再生機転の異常について検討した。KK-Ayマウスに70%肝切除を行うと48時間以内に約半数の個体が死亡し、コントロールのC57Bl/6マウスに比し有意な生存率の低下を認めた。KK-Ayマウスでは肝切除48時間後の時点で肝細胞核へのBrdU摂取が殆ど認められず、cyclin D1発現誘導もほぼ完全に抑制されており、極度の肝再生不全状態にあると考えられた。KK-Ayマウスでは、高レプチン血症および低アディポネクチン血症が存在すると共に、肝切除後の肝組織中TNF-α mRNA誘導およびSTAT-3リン酸化が著明に亢進しており、これらのアディポカイン発現バランスの異常に伴うシグナル伝達の変調が再生不全のメカニズムに深く寄与していると考えられた。興味深いことに、KK-Ayマウスにpioglitazone前投与することにより、アディポカイン発現異常およびJAK-STAT系シグナル伝達が一部正常化し、肝再生不全の改善が認められた。メタボリックシンドロームに伴う脂肪性肝炎の病態形成には肝再生不全が重要な役割を演じている可能性が示唆された。
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