研究課題/領域番号 |
19590802
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中山 雅晴 東北大学, 病院, 講師 (40375085)
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研究分担者 |
篠原 歩 東北大学, 情報科学研究所, 教授 (00226151)
根東 義明 東北大学, 医学系・研究科, 教授 (00221250)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2008年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2007年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 分子心臓病態学 / 心不全 / 転写 / イメージング |
研究概要 |
1) 心不全の形成過程で要因特異的な転写因子をトランスクリプトーム解析により同定した。 (1) 大動脈結紮による圧負荷モデルとアンジオテンシンII 持続注入による液性因子負荷モデルをそれぞれ作成し、負荷開始後1 週間目で左心室を回収した。 (2) 有意に発現上昇が認められる遺伝子群を同定し、それらの遺伝子上流1kbにわたる塩基配列を、他の遺伝子上流情報とともにデータベースから情報収集した。 (3) その遺伝子上流域に含まれる転写因子結合配列の出現頻度を調べ、全体の遺伝子上流配列のなかで出現頻度が統計学的に有意に高くなるものを同定した。それらは両負荷モデル共通のものと、それぞれのモデルにのみ出現する配列とが認められ、圧負荷・液性因子負荷ともに共通して働く転写因子と、個別のモデル特有に関与する転写因子とに分けられた。 2) 対象とする転写因子の活性を生体の心臓においてリアルタイムに可視化することに成功した。 (1) 上記1)で求めた転写因子の結合配列とルシフェラーゼ発現部位とを含んだプラスミドベクターを作成し、マウスの左心室に発現させたのち、基質であるルシフェリンを腹腔内に注入した上で、In vivo imaging systemで観察、発光を定量化することにより各々の転写因子による転写活性を生体で確認する方法を確立した。 (2) 転写因子結合配列を含む発現ベクターを左心室に発現させたマウスを上記2つの負荷により左室肥大を形成させた。負荷開始翌日より血圧・体重・脈拍とともに転写因子活性を測定し、2日ごと2週間まで測定を繰り返すことで、心不全形成過程における各々の転写活性の程度を生体で連続観測することに成功した。 3) 上記実験により、解析結果同様、要因特異的な転写因子の介在を示した。今後、同様の手法で知見を積み重ねることにより、多因子疾患である心不全の診断・治療法開発の新しいアプローチになるものと期待される。
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