スフィンゴシン1-リン酸受容体制御による関節リウマチ治療

• 研究課題/領域番号: 19591189
• 研究種目: 基盤研究(C)
• 配分区分: 補助金
• 応募区分: 一般
• 研究分野: 膠原病・アレルギー・感染症内科学
• 研究機関: 兵庫医科大学
• 研究代表者: 佐野 統 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (00196304)
• 研究期間 (年度): 2007 – 2008
• 研究課題ステータス: 完了 (2008年度)
• 配分額: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円); 2008年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円); 2007年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
• キーワード: 関節リウマチ / スフィンゴシン1リン酸 / S1P1受容体 / FTY720 / SKGマウス / 関節炎 / T細胞 / スフィンゴシン1-リン酸 / 滑膜細胞 / S1P_1受容体

研究概要

sphingosine 1-phosphate (S1P)はS1P受容体を介して血管新生、炎症、発癌などに深く関与する生理活性物質として注目されている。関節リウマチの関節滑膜細胞にはS1P受容体が存在する。FTY720, 2-amino-2-[2-(40octylphenyl)ethyl]propane-1,3-diol hydrochloride はS1P 受容体(S1P1)の阻害作用を持つ、新規の免疫抑制薬である。この薬剤はS1P1を介してリンパ球を胸腺や二次リンパ組織にホーミングする作用もあり、末梢血のリンパ球を減少させる。本研究では、FTY720が関節炎のモデルであるSKGマウスの関節炎の発症を抑制し、そのメカニズムとして、リンパ球のホーミングだけでなく、S1Pを介する、血管新生、増殖、炎症なども抑制することを証明した。

研究成果

• [雑誌論文] 自己免疫疾患におけるスフィンゴシン1-リン酸(S1P)/S1Pレセプターシグナルの役割-関節リウマチとシェーグレン症候群を中心に- (2008)
  • 著者名/発表者名: 北野将康, 関口昌弘, 常見幸, 橋本尚明, 岩崎剛, 佐野 統
  • 雑誌名: Minophagen Medical Review 53 ページ: 135-145
• [雑誌論文] スフィンゴシン1-リン酸(S1P)/S1P受容体シグナルの関節リウマチ病態における役割. (2008)
  • 著者名/発表者名: 北野将康
  • 雑誌名: 兵庫医科大学医学会雑誌 33 ページ: 49-54
  • 査読あり
• [雑誌論文] Mycoplasma fermentans glycolipid-antigen as a pathogen of rheumatoid arthritis. (2008)
  • 著者名/発表者名: awahito, Y., Sano, H., Yoshikawa, T(他8名, 3番目)
  • 雑誌名: Biochem Biophys Res Commun 369 ページ: 561-566
  • 査読あり
• [雑誌論文] Role of sphingosine 1-phosphate in the pathogenesis of Sjogren's syndrome. (2008)
  • 著者名/発表者名: Sekiguchi,M.,Iwasaki,T.,Kitano,M. and Sano,H(他5名, 9番目)
  • 雑誌名: J. Immunol. 180(3) ページ: 1921-1928
  • 査読あり
• [雑誌論文] スフィンゴシンキナーゼ(sphingosinekinase)と自己免疫疾患 (2008)
  • 著者名/発表者名: 北野将康, 関口昌弘, 佐野統
  • 雑誌名: スフィンゴシンキナーゼ(sphingosinekinase)と自己免疫疾患 40 ページ: 665-671
• [雑誌論文] 自己免疫疾患におけるスフィンゴシン1-リン酸(SIP)/SIPレセプターシグナルの役割-関節リウマチとシェーグレン症候群を中心に-. (2008)
  • 著者名/発表者名: 北野将康, 佐野統, ら
  • 雑誌名: MINOPGARGEN MEDICAL REVIEW 53 ページ: 1-11
• [雑誌論文] Mycoplasma fermentans glycolipid-antigen as a pathogen of rheumatoid arthritis. (2008)
  • 著者名/発表者名: Kawahito, Y., Sano. H. etc.
  • 雑誌名: Biochem Biophys Res Commun. 369 ページ: 561-566
  • 査読あり
• [雑誌論文] Role of sphingosine 1-phosphate in the pathogenesis of Sjogren Syndrome. (2008)
  • 著者名/発表者名: Sekiguchi, M., Sano, H. etc.
  • 雑誌名: J. Immunol. 180 ページ: 1921-1928
  • 査読あり
• [雑誌論文] Overexpression of cysteinylLT1 receptor in prostate cancer and CysLT1R antagonist inhibits prostate cancer cell growth through apoptosis. (2007)
  • 著者名/発表者名: Matsuyama, M., Kawahito, Y. and Sano, H.(他5名, 5番目)
  • 雑誌名: Oncol.Rep. 18 ページ: 99-104
  • 査読あり
• [雑誌論文] Overexpression of cysteinyl LT1 receptor in prostate cancer and CysLT1R antagonist inhibits prostate cancer cell growth through apoptosis (2007)
  • 著者名/発表者名: Matsuyama M, Sano H, Yoshimura R, et. al.
  • 雑誌名: Oncol Rep 18 ページ: 99-104
• [雑誌論文] Efficacy and safety of mizoribine for the treatment of Sjogren's syndrome:a multiple open-labe clinical trial (2007)
  • 著者名/発表者名: Nakayamada S, Sano H, Tanaka Y, et. al.
  • 雑誌名: Mod.Rheumatol 17 ページ: 464-469
• [雑誌論文] Efficacy and safety of mizoribine for the treatment of Sjogren's syndrome:a multiple open -labe I
  • 著者名/発表者名: Nakayamada,S.,Sano,H. and Hashimoto, N.(他13 名, 13番目)
  • 雑誌名: clinical trial. 17(Mod. Rheumatol) ページ: 464-469
  • 査読あり
• [学会発表] 関節リウマチ滑膜細胞でのRANKL発現におけるSphingosine1-phosphate/S1P1シグナルの役割 (2008)
  • 著者名/発表者名: 北野将康, 関口昌弘, 常見幸, 佐野統(他6名, 10番目)
  • 学会等名: 第38回日本免疫学会総会・学術集会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2008-12-02
• [学会発表] シェーグレン症候群におけるTh17と制御性T細胞の役割-S1P1シグナルの関与について (2008)
  • 著者名/発表者名: 関口昌弘, 岩崎剛, 松井聖, 佐野統(他5名, 9番目)
  • 学会等名: 第38回日本免疫学会総会・学術集会
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2008-12-01
• [学会発表] シェーグレン症候群の病態形成におけるS1PとFTY720の関与 (2008)
  • 著者名/発表者名: 関口昌弘, 常見幸, 北野将康, 佐野統
  • 学会等名: 第29回日本炎症・再生医学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2008-07-09
• [学会発表] The role of sphingosine 1-Phosphate/S1P1 signaling in the osteoclastogenesis via RANKL expression of rheumatoid synoviocytes. (2008)
  • 著者名/発表者名: Kitano, M., Takeshita, H., Tsunemi, S and Sano.H. (他7名, 11番目)
  • 学会等名: Annual European Congress of Rheumatology (EULAR2008)
  • 発表場所: Paris, France
  • 年月日: 2008-06-13
• [学会発表] Treatment of a murine arthritis model, SKG mouse, by FTY720 a new immunosuppressant. (2008)
  • 著者名/発表者名: Tsunemi, S., Iwasaki, T., Kitano, M., Sekiguchi, M., Kitano, S., Imado, T. and Sano, H.
  • 学会等名: Annual European Congress of Rheumatology (EULAR2008)
  • 発表場所: Paris, France.
  • 年月日: 2008-06-13
• [学会発表] HGFアンタゴニストNK4投与による関節リウマチモデルマウスにおける関節炎抑制効果 (2008)
  • 著者名/発表者名: 常見幸, 今戸健人, 岩崎剛, 佐野統
  • 学会等名: 第52回日本リウマチ学会総会・学術集会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2008-04-22
• [学会発表] リウマチ治療の最新の話題-生物学的製剤・COX システムと消化管傷害を中心に-.(特別講演) (2008)
  • 著者名/発表者名: 佐野統
  • 学会等名: 第53 回日本リウマチ学会・学術集会(JCR2008)
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2008-04-21
• [学会発表] FTY720投与により関節リウマチモデルマウスにおける関節炎抑制効果 (2008)
  • 著者名/発表者名: 関口昌弘, 岩崎剛, 常見幸, 佐野統
  • 学会等名: 第52回日本リウマチ学会総会・学術集会(JCR2008)
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2008-04-21
• [学会発表] 炎症性サイトカインはリウマチ滑膜細胞でのスフィンゴシン1燐酸/スフィンゴシン1燐酸レセプター1シグナルを増強する (2008)
  • 著者名/発表者名: 北野将康, 関口昌弘, 常見幸, 神田ちえり, 西岡亜紀, 東直人, 黒岩孝則, 橋本尚明, 松井聖, 岩崎剛, 佐野統
  • 学会等名: 第52回日本リウマチ学会総会・学術集会(JCR2008)
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2008-04-21
• [学会発表] リウマチ治療の最新の話題. (2008)
  • 著者名/発表者名: 佐野統
  • 学会等名: 第52回日本リウマチ学会総会・学術集会
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2008-04-21
• [学会発表] Sphingosine1-Phosphate/S1P1レセプターシグナルの関節リウマチ病態における役割 (2008)
  • 著者名/発表者名: 北野将康, 関口昌弘, 佐野統(他3名, 6番目)
  • 学会等名: 第11回京都免疫ワークショップ学術集会,
  • 発表場所: 京都
  • 年月日: 2008-03-22
• [学会発表] Foxp3 regulatory T cells(Tregs)in primary Sjogren's Syndrome (SS) : role of Sphingosine 1-phosphate (S1P). (2008)
  • 著者名/発表者名: Sekiguchi, M., Iwasaki, T., Kitano, M. and Sano,H. (他3名, 7番目)
  • 学会等名: The 72th Annual Scientific Meeting of the American College of Rheumatology
  • 発表場所: SanFrancisco. U. S. A.
• [学会発表] Effects of the novel immunosuppressant FTY720 in a murine rheumatoid arthritis model. (2007)
  • 著者名/発表者名: Iwasaki, T., Tsunemi, S., Kitano, S. and Sano, H.
  • 学会等名: The 71st annual meeting of the American College of Rheumatology
  • 発表場所: Boston,U.S.A.
  • 年月日: 2007-11-06
• [学会発表] S1P/S1P1シグナルはシェーグレン症候群(SS)の病態形成に関与する (2007)
  • 著者名/発表者名: 関口昌弘, 北野将康, 佐野統
  • 学会等名: .第28回日本炎症・再生医学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2007-08-02
• [学会発表] 関節リウマチモデルマウスにおけるFTY720による関節炎抑制効果 (2007)
  • 著者名/発表者名: 常見幸, 関口昌弘, 北野将康, 佐野統
  • 学会等名: 第29回日本炎症・再生医学会
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2007-07-10
• [学会発表] スフィンゴシン1-リン酸(S1P)とFTY720のシェーグレン症候群(SS)の病態形成に及ぼす影響 (2007)
  • 著者名/発表者名: 関口昌弘, 岩崎剛, 佐野統(他7名, 10番目)
  • 学会等名: 第51回日本リウマチ学会総会・学術集会
  • 発表場所: 横浜
  • 年月日: 2007-04-27
• [学会発表] シェーグレン症候群におけるS1PとFTY720の影響
  • 著者名/発表者名: 関口昌弘, 岩崎剛, 橋本尚明, 佐野統
  • 学会等名: 第16回日本シェーグレン症候群研究会
  • 発表場所: 京都
• [図書] 関節リウマチの病態および治療に関する研究-スフィンゴシン1-リン酸(S1P)およびその受容体(S1P1)の自己免疫疾患の病態とその制御による治療-.大阪難病研究財団平成16年度-平成18年度研究報告集 (2008)
  • 著者名/発表者名: 佐野統
  • 出版者: 財団法人大阪難病研究財団 編