研究概要 |
天疱瘡は、表皮細胞間接着構造であるデスモソームの構成成分であるデスモグレイン3に対する自己抗体により、表皮細胞間の接着が低下し全身の粘膜と皮膚にびらん水疱を形成する自己免疫性水疱症である。抗体が表皮細胞に結合後細胞内で生じる細胞生物学的反応の解析を、p120ctn関連キナーゼ(Src, EGF, RhoA, Fer, Fyn)に着目して解析した。結果1, Srcキナーゼがデスモソーム構成分子の比率に影響を与えることが解明された。2.Dsg3の細胞外ドメインのsheddingが生じMMP-9の関連が示唆された。3.Rho Aの活性型の増加が刺激直後に見られるが、Dsg3の早期の分解には直接関与しないことが解明された。4.Dsg3の早期の分解過程にp120ctnの結合性の変化が関与することが解明された。
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