研究課題
基盤研究(C)
食道扁平上皮癌の腫瘍マーカーをSEREX 法によりスクリーニングし、新規SEREX 抗原としてマコリン(MKRN1)を同定した。血清MKRN1 抗体(s-NKRN1-Abs)の陽性率は食道癌患者血清において25%、健常者血清において0%であった。また癌の分化度に対応して増加した。s-NKRN1-Abs は特異度の高い食道扁平上皮癌の新しい腫瘍マーカーであると考えられた。MKRN1 cDNA をras-NIH3T3 細胞に導入したところ、顕著な形態変化が認められた。その時にユビキチン化が亢進しているタンパク質を認め、質量分析した結果、L-FILIP であると判明した。これらのことから、MKRN1 は高分化型の食道癌の発生にL-FILIP のユビキチン化を介して関わっていると推定された。
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