研究課題/領域番号 |
19591548
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
石神 純也 鹿児島大学, 歯学部附属病院, 助教 (90325803)
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研究分担者 |
上之園 芳一 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (60398279)
大脇 哲洋 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教 (50322318)
夏越 祥次 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (70237577)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2008年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 消化器癌 / リンパ節 / 微小転移 / 免疫 / リンパ節転移 / 抗腫瘍免疫 / 転移残存モデル / 微小リンパ節転移 / Thl / Th2バランス |
研究概要 |
1)(乳がん症例でリンパ節局所の抗腫瘍免疫能を3カラーフローサイトメトリーによるTh1/Th2バランスで評価し、見張りリンパ節で有意にTh2が優位であること、リンパ節転移症例では差が見られないことを発表、論文にした。 2)早期胃癌症例においてセンチネルリンパ節同定を数例で臨床的に応用し、部分切除とリンパ節生検を行いえた症例を報告した。症例は粘膜層から粘膜下層に浸潤する早期胃癌であり、いずれも腫瘍長径は小さいものの、潰瘍瘢痕があったり、組織型が未分化であり、内視鏡的な粘膜切除適応外病変であった。これら症例に対して手術前日に腫瘍近傍にRIを局注し、全身麻醉下に腹腔鏡下でリンパ節を同定、これをサンプリングして、術中の迅速組織診に提出する。 3)胃癌に発現するケモカインの1種であるCXCL12の発現を免疫組織学的に観察し、胃癌腫瘍細胞で発現を確認し、発現の見られる症例は院生症例に比較して深達度の進んだ症例、リンパ節転移の陽性症例で多い傾向にあることを確認した。CXCL12の発現の陽性症例は陰性症例に比較して有意に予後は不良であった。多変量解析を行った結果、CXCL12の発現は独立した予後因子の一つであったた。 4)胃癌の癌特異抗原を認識するHLAクラスI抗原の発現を免疫組織学的に検討した。胃癌HLAクラスI発現は胃癌症例の約70%に発現が見られ、陽性症例では陰性症例に比較して有意に早期、リンパ節転移陰性症例が多かった。5年生存率では陽性症例が有意に良好な生存を示した。胃癌細胞上のHLAクラスI発現と癌特異的CTLの関与が示唆された。 <基礎> <臨床> 臨床上観察されるリンパ節微小転移病巣の動向を腫瘍とMHCの一致したマウスモデルを用いて検討した。腫瘍細胞はB17F1(メラノーマ)、マウスはC56BLを使用し、足底に腫瘍を10^6個接種し、14日後に膝窩にリンパ節転移を形成した。さらに時間の經過とともに鼡径部、大動脈周辺リンパ節へのリンパ節転移がみられた。リンパ節転移は肉眼的、組織学的にも診断できたが、微小な癌の浸潤を認めるリンパ節での組織学的な判断が困難であった。遠隔臓器への転移は認められず、リンパ節転移のモデルとして妥当と考えられた。 微小転移形成の確認腫瘍マーカーとしてGPF遺伝子を導入し、GPFの発現が見られることも免疫染色で確認した。 このGFP導入したメラノーマ細胞をマウスC56BLの足底に接種して、微小転移の形成、主病変除去後の残存したリンパ節転移の動向をマウスモデルを使用して検討していきたいと考えている。
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