研究課題
基盤研究(C)
角膜上皮細胞は角膜組織の無血管性等の特異的な機能に大きく関与していると考えられている。今回この角膜上皮細胞における機能的RNA、特にmiRNAの発現について検討した。また多くのコーディングRNAのゲノムレベルでの制御にゲノムメチル化が関与していることが報告されているが、角膜上皮細胞特異的マーカーであるケラチン12遺伝子のゲノムメチル化状態についても検討した。結果として角膜上皮細胞のセルラインではmiR-21がもっとも多く発現していることが明らかとなった。また正常角膜上皮細胞と比較するとHCE-T細胞では約7倍ほどmiR-21の発現が亢進していることが明らかとなった。またmiR-21をノックダウンすると若干ながらHCE-Tの細胞増殖が低下することがわかった。さらに阻害剤をもちいてHCE-TにおけるmiR-21の発現がPI3Kおよびp38のシグナルによって負に制御されていることがわかった。またリポーターアッセイによってHCE-TにおけるmiR-21の発現制御を検討したところ、HCE-T細胞の定常状態におけるmiR-21の転写活性はpri-miR-21の転写開始点上流800塩基から1000の間の領域で正に制御され、0から+500塩基の領域によって負に制御されていることがわかった。レーザーマイクロキャプチャーを用いて角膜上皮の各領域からゲノムDNA10ngを採取して角膜上皮細胞において最も特異的に発現している分子であるケラチン12遺伝子のゲノムメチル化状態を検討した。結果として、輪部基底のケラチン12陰性の角膜上皮ではケラチン12遺伝子のメチル化率は高いことが明らかとなった。
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