研究課題/領域番号 |
19592036
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
雑賀 司珠也 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (40254544)
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研究分担者 |
岡田 由香 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (50264891)
山中 修 和歌山県立医科大学, 医学部, 講師 (50254545)
池田 一雄 大阪市立大学, 医学部・大学院, 准教授 (80275247)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2009年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2008年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 水晶体上皮細胞 / 網膜色素上皮細胞 / 線維芽細胞 / トランスフォーミング成長因子 / Smad / リン酸化 / 上皮-間葉系移行 / 線維化 / 増殖硝子体網膜症 / マウス / 水晶体外傷 / aTN4マウス水晶体細胞 / 免疫組織化学 / 水晶体上被細胞 / 網膜色素被細胞 / 繊維芽細胞 / 繊維化 / ミドルリンカー領域 / ウエスタンブロット / シグナル伝達 |
研究概要 |
培養網膜色素上皮細胞株ARPE-19とマウス水晶体上皮細胞株a-TN4において、TGFb1添加時には、上皮-間葉系移行に伴ってSmad2およびSmad3で、C末端と平行してミドルリンカー領域のリン酸化が増強することが確認できた。しかし、C末端のリン酸化と異なり、平常でもミドルリンカー領域のリン酸化が起こっている可能性が示唆された。それはMAPK系阻害薬で抑制された。免疫組織学的に、臨床材料の後発白内障組織で上皮-間葉系移行を起こした水晶体上皮細胞では、C末端よりも長期にミドルリンカー領域のリン酸化が起こっていることを免疫組織化学で検出できた。C末端リン酸化は、完全に平滑筋アクチン陽性の筋線維芽細胞様に変化した水晶体上皮細胞では陽性度は低かった。術後の創傷治癒過程にある水晶体上皮細胞で、上皮形態を維持している部分では、C末端のリン酸化、上皮-間葉系移行を起こしている部分では、C末端とリンカーの両者のリン酸化が検出された。ラットでの実験から、JNK,p38のミドルリンカー領域のリン酸化への関与が示唆された。増殖硝子体網膜症モデルを用いた研究では、上皮-間葉系移行に関係する遺伝子発現がおしなべて観察された。免疫組織化学ではSmadリン酸化が、C末端、ミドルリンカー領域共に検出された。アデノウイルスベクターによるdominant negative-p38MAPKの過剰発現で、ミドルリンカー領域が減弱する傾向を得た。上皮-間葉系移行が関与する眼疾患の動物モデルと臨床材料、および培養細胞のTGFb処理で、SmadのC末端とミドルリンカー領域のリン酸化が検出され、後者のリン酸化の疾患発症機序への関与が示唆された。
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