研究課題/領域番号 |
19592062
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児外科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
秋吉 潤子 九州大学, 大学病院, 医員 (20380412)
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研究分担者 |
田口 智章 九州大学, 医学研究院, 教授 (20197247)
増本 幸二 九州大学, 大学病院, 講師 (20343329)
家入 里志 九州大学, 大学病院, 助教 (00363359)
中辻 隆徳 九州大学, 医学研究院, 寄付講座助教 (90448423)
宗崎 良太 九州大学, 大学病院, 医員 (10403990)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2008年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ヒルシュスプルング病 / 消化管平滑筋 / 細胞内カルシウム / Rho kinase / カルシウム感受性 / 生理学 |
研究概要 |
消化管運動の最終的な組織である平滑筋について、Hirschsprung病(以下H病)無神経節腸管ではこれまで着目されていなかった。そこでH病モデルラットを用いてH病無神経節腸管平滑筋の収縮特性について検討をおこなった。これまでに無神経節腸管平滑筋にはSubstance P(以下SP)刺激による張力は低下しているがSPレセプターは正常に発現しているという報告がある。無神経節腸管平滑筋のSPに対する収縮特性について検討した。前述のように腸管を処理し、細胞内カルシウム濃度-張力の測定をおこなった。定常状態を0%、高濃度カリウム溶液による脱分極による張力、細胞内カルシウムを100%とした。正常腸管:SP投与時張力624.03%、[Ca^<2+>]i78.09%。Rho kinase inhibitor(Y-27632)前投与時張力233.30%、[Ca^<2+>]i45.03%。無神経節腸管:SP投与時張力658.07%、[Ca^<2+>]i 54.16%、Y-27632前投与時張力102.55%、[Ca^<2+>]i69.49%。正常腸管でのSPによる張力は624%と有意に上昇したが、[Ca^<2+>]iの上昇度は変化がなかった。Y-27632投与により、Rho kinaseの関与する経路を遮断したところ、[Ca^<2+>]iの上昇度は変化せず、SPによる張力のみが233%に低下した。これによりH病モデルラットの正常腸管収縮にはRho kinaseが関与していることが判明した。次にHomo typeの無神経節腸管では、SP投与により658%の張力がえられたが、[Ca^<2+>]iの上昇は認めなかった。Y-27632を投与した場合には[Ca^<2+>]iは変化なく、張力は102%に低下した。以上より無神経節腸管平滑筋のSPレセプター以下の収縮メカニズムは正常腸管と同様にRho kinaseを介した経路が存在することが判明した。
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