研究課題/領域番号 |
19592186
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学・歯科放射線学
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
高橋 祐介 神奈川歯科大学, 歯学部, 准教授 (20267511)
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研究分担者 |
浜田 信城 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (20247315)
渡辺 清子 神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (70148021)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2008年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 歯周炎 / Porphyromonas gingivalis / 生薬 / 鶏血藤 / 感染 / 免疫 / 炎症 |
研究概要 |
本年度は、歯周病原菌の感染による齧歯類歯周炎モデルに利用可能な抗酸化物質を検討し、生薬である鶏血藤水抽出液が過酸化水素やヒドロキシラジカル、あるいはスーパーオキシド等の活性酸素種に対して強力な消去活性を持つことを確認した。そこで、鶏血藤水抽出液の齲蝕原性細菌や歯周病原細菌、あるいは真菌に対する抗菌活性を調べたところ、P. gingivalisやFusobacterium nucleatum、 Veillinella parvual、 Streptococcus mutans、またはボランティアより採取した混合唾液に含まれる細菌等に抗菌活性を示した。SDラットにおけるP. gingivalisの口腔接種により誘導される歯槽骨吸収に対する鶏血藤の効果を検討すると、鶏血藤摂取群において破骨細胞の出現ならびに歯槽骨の吸収が有意に阻害されていることが明らかとなった。C57BL/6マウス由来骨髄細胞と破骨細胞分化支持能を持つMC3T3-G2/PA6細胞を用いて鶏血藤の破骨細胞形成に対する影響を検討すると、鶏血藤は骨髄細胞の破骨細胞への分化を抑制するとともに、破骨細胞そのものの寿命を短縮することが判明した。加えて、鶏血藤の摂取は骨粗鬆症モデルである卵巣摘出マウスの骨梁の減少を抑制した。 これらの結果は、鶏血藤が歯周炎の発症や進行による歯槽骨の吸収を阻害するのみならず、全身的な骨量の維持や代謝に影響することを示唆している。鶏血藤の成分を用いることで、口腔衛生を管理すると共に全身的な健康維持にも貢献できる製品を開発できる可能性が考えられる。
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