配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2008年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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研究概要 |
最終年度である当該年度では,以下の2点に関する成果を得た.(1)占いを含むユーザとの対話における非妥当な推論に関して,「整合性維持」という制約の観点から納得できる結論を導くプロセスとして構成し,それをシミュレートする信念形成試作システムをプログラミングした.言語はJAVAを用いた.本試作システムを使って,我々が占いの典型的基本推論パターンと考えている(a)いかにも筋が通っているように見せかけるような演繹推論(b)乏しいサンプルから一般化する類の誤った帰納推論(c)占いの結果を正当化するために好都合な小前提を設定する発想推論(e)自分に都合のよい(または、厭世的な人なら都合の悪い)結論を粒度調整で導く推論(e)粒度調整(見たくないものは見えなくする等)による整合性の獲得方策(f)納得に至るプロセスとしての推論とその結果としての信念形成(占いを信じること),の以上6項を表現する部分プログラムを作成し,その挙動に関して一定の成果を確認した.(2)信念形成試作システムにおいて,粒度調整の設定を有効に活用し,粒状化の粗さ・細かさや局所性に基づく「大雑把な感性」「適切にコントロールされた感性」「詳細にこだわる感性」「特定の部分にこだわる感性」を推論のクセとして組み込んだ.その結果,複数の典型的なもっともらしい推論の類型化として,占いの結果を非常に信じ込みやすいシステム、あるいは、非常に懐疑的でなかなか信念形成に至らないシステム、をシミュレートすることができた.
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