研究課題/領域番号 |
19650057
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報図書館学・人文社会情報学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
橋本 文彦 大阪市立大学, 大学院・経済学研究科, 教授 (30275234)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2008年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ニューロエコノミックス / 脳神経経済学 / 認知経済学 / コグニティブエコノミックス / 実験経済学 / 意思決定 / 不確実場面 / 脳・神経 / 実験系心理学 |
研究概要 |
平成20年度は、本研究課題の最終年度であり、これまでの成果をもとにして行ったいくつかの実験を継続するとともに、その結果について国際学会等で報告を行った。 一方で、急激に進展するこの分野では、「脳神経経済学(ニューロエコノミックス)」を包含する形で「認知経済学(コグニティブエコノミックス)」と称する分野が出現し、さまざまなアプローチと知見が報告され始めたが、本研究課題は、もともと認知科学に基礎をおいた「脳神経経済学」を扱っており、本研究の基軸が確かなものであることを確認した。 前年度までの研究によって、経済学的な意思決定および行動が、脳内過程として(現在使用が可能な測定装置上に)はっきりと現れるのは、主として確率場面での選択や、現在と未来にかかわる場面での選択であることが予測されたために、これらの場面を組み合わせた形での被験者実験を認知経済学的なアプローチから行った。具体的には、「株価変動という不確実な事象に対する未来の予測」(人工知能学会研究会誌に報告)、「株価変動に対する自己の推測が的中し続けた際の行動の変容」(ESHIA@Warsawで報告)、「確率的に変動する利得場面での『撤退』時期の決定」(ESHIA@Taipeiで報告)などであった。 これらの経済学的な意思決定にかかわる脳内過程について得られる知見をもとに、人間にとってもっとも効率的(=正確・安定・迅速)に意思決定が可能な経済システムをどのように構築すべきかを検討することが今後の課題である。
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