研究課題/領域番号 |
19650079
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経科学一般
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研究機関 | 独立行政法人農業技術研究機構 |
研究代表者 |
檀 一平太 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 食品機能研究領域, 主任研究員 (20399380)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2008年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2007年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 近赤外分光分析法 / 脳機能イメージング / NIRS / 光トポグラフィ / ノンパラメトリック法 / ブートストラップ法 / パーミューテーション法 / 欠損値 |
研究概要 |
NIRS(近赤外分光分析法)は脳機能イメージング法として普及が進みつつあるが、統計的なデータ解析法の開発は遅れている。これまで、fMRI(機能的核磁気共鳴撮像法)に用いられていた母数的な統計解析を流用する試みはあったが、比較的均一なばらつきを持つfMRIデータには適するものの、ばらつきの不均一なNIRSデータの解析には、非母数的なリサンプリング法が最適である可能性が高い。そこで、本研究では、NIRSのデータ解析における種々の問題、すなわち、計測部位、被験者間のデータのばらつき、乳幼児計測において頻発する欠損データなどを、リサンプリング法を用いた、頑健な統計手法の適用によって解決することを目的とした。脳機能イメージング研究で通常用いられるリサンプリング法としては、パーミューテーション法が挙げられるが、この方法は母集団の正規性や等分散性は仮定しないものの、交換可能性という前提の下に成立する方法である。NIRSの場合、データの均質性はfMRIよりも低く、交換可能性が保証されるとは限らない。そこで、パーミューテーション法の中でも最も前提条件の緩い非交換ブートストラップ法の適用を試みた。さらに、多チャンネル計測における多重比較問題を解決するため、脳機能イメージング研究としては始めて、ステップダウンMaxT補正の適用を試みた。これらの手法を舌運動課題、言語想起課題遂行時のNIRSデータに適用したところ、非交換ブートストラップ法とステップダウンMaxT補正の組み合わせは母数的方法とボンフェローニ多重比較補正の組み合わせよりも検出力が高いことが判明した。また、パーミューテション法と比較しても、遜色のない検出力を有することを示した。非交換ブートストラップ法は欠損値のあるデータにも有効な方法であり、NIRS計測に極めて有用な手法として今後の適用が期待できる
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