研究概要 |
【目的】 細胞には、アミノ酸に対する2つの機構-センサーと応答反応-が存在する。申請者等は、アミロイド-β産生に関わるガンマ-セクレターゼ活性が、アミノ酸センサーシグナルによりダイナミックに変化することを世界に先駆けて明らかにした。既に、ヒトプレセニリン-1プロモーター領域におけるATF4結合部位を同定し、さらに、ATF4がガンマ-セクレターゼ複合体の"マスター分子"として活性化に寄与していることを示している。 本研究は、申請者のみしか知り得ない斬新な知見に基づき、飢餓適応反応とアミノ酸センサーシグナルの相互関係を解明する。すなわち、ガンマ-セクレターゼ活性上昇の生物学的意義のみならずアルツハイマー病に対する治療法および予防法開発の基盤となる知見を得ることを目的としている。 【研究実績】 プレセニリン発現制御におけるオートフアジーシグナルとアミノ酸センサーシグナルとの相互作用の解明: a)樹立したGCN2のノックダウン細胞において、オートファジー-リソゾーム系機能阻害によるプレセニリン発現の変化を明らかにした。 b)atg5のノックダウン細胞株における遺伝子発現の変化をマイクロアレイにて明らかにした。 以上の成果に一部は、論文(Autophagy, 6:3,345-352,2010)として発表した。
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