研究課題/領域番号 |
19650108
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験動物学
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研究機関 | (財)かずさDNA研究所 |
研究代表者 |
中山 学 (財)かずさDNA研究所, ヒトゲノム研究部・ゲノム解析技術研究室, 主任研究員 (30370927)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2007年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 遺伝子 / ゲノム / 動物 / 脳・神経 / 発生・分化 / バイオテクノロジー / アポトーシス / 病態モデル動物 |
研究概要 |
特定の細胞にアポトーシスを選択的に誘導させることにより、その細胞種のみ欠損させたマウスを作製するテクノロジーを開発することは、特定の細胞の個体レベルでの機能解析や病態モデルマウスの作製に有効なだけでなく、生体内でガン細胞を選択的に除去する治療薬の開発の応用技術として利用できる等の多くの可能性がある。アポトーシス関連蛋白質でありアダプター蛋白質であるFADD蛋白質の凝集能を高めることで、人為的にDISC複合体を形成させ、アポトーシスの誘導活性を増強させることができるように、DEDドメインとDDドメインを二つずつ融合した改変蛋白質と2個のDEDにバクテリオファージの自己集合活性を持つE蛋白質を融合させた改変蛋白質を作製し、各種培養細胞で強力なアポトーシスの誘導活性を示すことを明らかにしてきた。本年度は更に強力なアポトーシス誘導因子を作製するために、各ドメインを持つ蛋白質を作製しアポトーシス誘導活性を詳細に解析した。その結果、2個のDEDをタンデムに並べた部分が最もアポトーシス誘導能の増強に寄与することが明らかになった。また、ゲルろ過法や免疫沈降法により解析の結果、改変蛋白質が細胞中で巨大な複合体である人工的なDISC構造を形成することでアポトーシス誘導活性が増強することを示すことができた。人工的なDISC構造を経由したアポトーシスではカスパーゼ8が重要な役割を果たすが、このカスパーゼ8の発現が抑制されている神経芽腫細胞が存在する。このような神経芽腫細胞でも効率的に強力にアポトーシスを誘導させるために、2個のDEDとカスパーゼ8を融合させた新しい改変蛋白質を作製した。更にガン細胞特異的プロモーターの制御下でガン細胞特異的にアポトーシスを誘導することができた。この新規改変蛋白質を用いることで動物個体でも特定の細胞にアポトーシスを選択的に誘導することができると期待される。
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