研究課題/領域番号 |
19650110
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
峯田 貴 弘前大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (50374814)
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研究分担者 |
牧野 英司 弘前大学, 大学院・理工学研究科, 教授 (70109495)
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研究期間 (年度) |
2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2007年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 原子間力顕微鏡 / デュアルプローブ / 近接探針 / ナノマシニング / トレンチエッチング / 分子サージャリ / ヒアルソン酸 |
研究概要 |
生体高分子の原子間力顕微鏡(AFM)像を高解像観察しながら、狙った箇所の分子鎖を切断操作するためのデュアルナノプローブの開発を行い、以下の基盤技術を確立した。 1.微細加工技術によるデュアルナノプローブ形成 (1)単結晶シリコンの結晶面で構成される2連の三角錐状ナノ探針を形成するナノマシニングプロセスを考案し、先端の間隙が約2μmで高さが5μmのデュアルプローブのプロトタイプを実現した。また、それぞれのナノ探針を2本のシリコンカンチレバー上に高精度に一体形成するプロセスを確立した。 (2)プローブ先端を近接させるために、電子線マスク描画、マスク層のエッチング、シリコンの反応性イオンエッチング(DRIE)によるトレンチ加工および結晶異方性エッチングの各条件を適正化し、SiNマスク層の加工形状を制御して開口幅を狭め、これを用いてトレンチ加工するプロセスを開発し、プローブ間隙を100nm程度まで近接できる見通しを得た。 2.デュアルナノプローブによる分子像観察および分子操作手法の検討 (1)試料表面のタッピングによる分子像観察の際に他方のプローブへの振動の影響を防ぐために、双方のシリコンカンチレバーを異なる共振周波数で設計し、これを形成するプロセスを確立した。 (2)シリコンカンチレバー上へ銅薄膜を積層した熱型アクチュエータを形成し、通電加熱でμmオーダーの変位が得られることを見出し、試料表面から離すためのプローブ上下動機構実現の見通しを得た。 (3)酸化シリコン基板表面に固定した直鎖状のヒアルロン酸分子を用い、分子を機械的に切断する手法の基礎的な検討を行い、100nN程度の押し込み力を加えてナノプローブ先端でスクラッチすることにより、数10nm幅、高さ1nm程度の紐状の分子を機械的に切断可能であることを見出した。
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