研究課題/領域番号 |
19650124
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東京大学 (2008) 大阪大学 (2007) |
研究代表者 |
齋藤 敬 (斎藤 敬) 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特任研究員 (70418771)
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研究分担者 |
関 宗俊 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教 (40432439)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2007年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 細胞 / 光増感 / 自己組織化 / 細胞治療 / 酸化 / 細胞膜 / 再生医療 / トランスフェクション / 自己組識化材料 / 遺伝子導入 / 医工学 / 光化学 |
研究概要 |
細胞は生物の基本的な構成要素であり、細胞は自分自身でその機能を保つことが出来る最小単位である。近年大きく期待されている細胞治療の実現には、細胞機能の高度な制御、あるいは改変が欠かせない。理想的には細胞の内部に対し、直接に人為的な改変作業を施す、あるいは任意の大きさ・組成の物質を導入することが望ましい。しかしながら、細胞は細胞膜によって自分と外界を隔てている。細胞膜は柔軟で改変作業を受け付けにくく、また改変作業を引き金に自分を分解して死んでしまう。細胞自体の飲食作用を利用した物質導入法もあるが、これは細胞の性質に強く依存し、適用困難な細胞も多々存在する。これに対し、代表者らは細胞膜のごく一部に強い酸化反応を引き起こすことで,細胞膜を数百ナノメーターという従来にない大きさで穿孔し、なおかつ数分以内に細胞自身がその孔を修復し,生存する現象を発見、応用を進めている。 本研究はこの基盤技術を発展させ、細胞治療に適用可能な規模の細胞改変を廉価に実現することを目指すものである。本年度の成果として、この穿孔能力を備えかつ量産可能な樹脂シート、及びその自動運用システムの開発に成功した。またこのシステムによって、治療に使える規模の細胞集団を対象に、かつ個々の細胞に対し膜穿孔による物質導入を行うことが可能になった。改良の余地はまだ様々にあるが、今後このシステムによって、免疫系の能力不足を人工的に補強した細胞治療を実現するよう、研究・開発を進めてゆく。
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