研究課題/領域番号 |
19650126
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
山元 和哉 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (40347084)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | フェリチン / MRI造影剤 / バイオミネラリゼーション / 異方的高分子修飾 / 刺激応答性高分子 / 金属ナノ粒子 |
研究概要 |
本研究では、球状タンパク質であるフェリチンの表面近傍を構造制御された刺激応答性高分子で機能化し、内部空間を反応場とした金属ナノ粒子の形成評価および核磁気共鳴画像(MRI)造影剤を指向した材料開発について検討した。まず高分子薄膜上への自発的な静電吸着過程を利用したフェリチンおよびアポフェリチンの二次元配列の吸着挙動を定量的に解析した。フェリチの等電点以上ではカチオン表面へ、以下ではアニオン表面への選択的な吸着が観察され、静電的な相互作用により高分子電解質薄膜表面に吸着していることがわかった。アポフェリチンにおいても同様な挙動が観察され、内部金属の有無に依存した振動数変化の違いが観察された。次に異なる官能基を有する高分子とフェリチンとの積層薄膜作製による三次元配列、およびフェリチン内部の金属酸化・還元反応を電気化学的手法で評価した。フェリチンの表面電荷を制御することで、カルボキシル基もしくはアミノ基を有するポリマーとの静電相互作用を駆動力とした逐次的な積層化が確認され、縮合剤溶液に浸漬させることにより、簡便に共有結合が導入され薄膜安定性が向上した。また調製した2種の積層薄膜の積層ステップ依存的な電流応答に顕著な違いが観察され、用いた高分子により薄膜内部での電子移動メカニズムが異なることが示唆された。更に、高分子薄膜上に静電的に固定化させたフェリチンおよびアポフェリチンのバイオミネラリゼーションを定量的に評価した結果、フェリチンおよびアポフェリチンの内部空間領域での優先的な鉄の取り込みによる鉄コアの形成が、水晶発振子の振動数変化および電子顕微鏡の画像から確認された。
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