研究分担者 |
菊池 武士 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (10372137)
掛下 知行 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90127209)
門田 守人 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (00127309)
永野 浩昭 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 講師 (10294050)
関本 貢嗣 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (10273658)
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研究概要 |
穿刺は難度,危険性,頻度,処置を行う場所などの点で多岐に渡る.肝穿刺や鎖骨下静脈穿刺といった手技は,目標が小さく(数ミリから10ミリ程度)体表から離れており直接は見えない上に周囲に重要臓器が存在するといった点で難度も危険性も高い手技である.本研究対象とする肝穿刺は一般的に,肝臓腫瘍診断のために組織を採取したり,閉塞性黄疸に対して肝臓内にカテーテルを挿入するために行われる.合併症は出血,胆汁漏,気胸,消化管穿孔など,重大な事態になることもあり,約6〜7%の合併症を認めている。肝穿刺は頻度の高い手技であり,かつ医師の熟練を要する難度の高い手技である.この穿刺行為を機械制御技術により安全に,そして正確に行えるようになれば,患者にとっても医師にとっても恩恵である.曲がり多重針は研究代表者らにより考案された穿刺デバイスであり,直針の外針と曲がり針の内針からなる.内針の曲がり部が外針の中に完全に入っているときはほぼまっすぐとなるが,内針を押し出すことによって先端の曲がり状態を変化させることが出来る.これにより,実質内部においても穿刺誤差を補正することが出来るという利点をもつ. 本年度は,(1)上記曲がり針デバイスを用いた穿刺システムを用いて豚肉および豚肝臓におけるピンポイント(3次元的な点)への超音波画像を用いた穿刺に成功した.(2)振動穿刺についても検討し,振動周波数,振動巾等の最適値を求めた.(3)動物実験へ向けての準備が整った.
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