研究課題/領域番号 |
19650193
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
豊島 裕子 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (70328342)
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研究分担者 |
遠藤 陽一 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (20158786)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2008年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2007年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | カルタ / 近赤外線トポグラフィー / 事象関連電位 / 認知症 / 脳血管障害後遺症 |
研究概要 |
本年度は、研究の最終年度に当たり、昨年度行った、事象関連電P300によるカルタ選手の脳機能評価を、より複雑でかるた競技に近い課題を用いたわれわれ独自の事象関連電位による評価で行った。 対象は、大学生かるた選手35人(22.5±2,0歳)、対照一般大学生15人(21.5±1.5歳)。4音単語を聴覚、視覚の形で続けて与え、両者が一致した場合ボタンを押す課題で、Fz、Cz、Pzより事象関連電位を記録した。 対照では、(1)視覚・聴覚順刺激でも、(2)聴覚・視覚順刺激でも、刺激提示後約400msec(430±120msec)に、Cz有意に深い陽性波を認めた。しかし、かるた選手では、(2)では対照同様の事象関連電位が記録されたが、(1)で事象関連電位を誘発する事が困難であった。 今回記録された陽性波は聴覚・視覚情報処理に伴うものと考えた。(1)の刺激はかるた競技に類似し、選手にとって難易度が低く、特別な集中を要さず、誘発脳波が誘発されなかったと考えた。 初年度の結果と合わせ、カルタ選手はその訓練を通して、運動と関連した簡単な記憶を、前運動野に保持できることが分かった。これより海馬など記憶関連部位に障害をきたした認知症患者において、安全確認行為など限られた内容なら本来の記憶部位以外に保持し、日常生活で応用可能ではないかと考えた。 また、訓練で前運動野の機能をより有効に活用することが可能と考え、脳血管障害のために失われた運動機能回復のために、何らかの方法で前運動野を刺激できれば、リハビリテーションによる機能回復に有用な補助となるのではないかと考えた。
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