研究課題/領域番号 |
19650215
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食生活学
|
研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
千原 猛 藤田保健衛生大学, 藤田記念七栗研究所, 講師 (00217241)
|
研究分担者 |
新保 寛 藤田保健衛生大学, 藤田記念七栗研究所, 教授 (10142580)
伊藤 彰博 藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (50273355)
東口 高志 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (40198974)
|
研究期間 (年度) |
2007 – 2008
|
研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
|
配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2007年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | GFO / 盲腸内容物重量 / 糞便重量 / 盲腸内容物pH / 酪酸 / 糞便水分量 / ポリアミン |
研究概要 |
急増している大腸癌についてはその発癌予防が重要で、腸内環境の改善が有用と考えている。そこで、昨年に続き連携研究者の東口らが早期の経口・経腸栄養療法で腸管に対する著しい臨床効果を報告しているGFO(G:グルタミン、F:水溶性ファイバー、0:オリゴ糖)の摂取が発癌予防に有用か否かについて基礎的検討を行った。本年はGFOの腸内環境に及ぼす影響を検討した。1.基礎飼料を自由摂取させたラットにGFOを1.5g/kg体重用量で8時間毎に1日3回8日間経口投与し、9日目の1回投与2時間後に腸管を摘出した。そして、同カロリーのグルコースを皮下投与(Glu群)したラットと比較した。なお、対照には同量の水を経口投与(H_2O群)した。小腸1cmあたりの粘膜湿重量はGFO群がH_2O群に対して有意に、Glu群は増量傾向であった。小腸を幽門下より均等に3分割(上部、中部、下部)した中部小腸ではGFO群で絨毛高がH_2O群に対して増加傾向を示した。盲腸内容物重量はGFO群がH_2O群に対して増量傾向、そのpHは低下傾向にあった。糞便重量はH_2O群に対して有意に増加し、その水分量もGlu群より著しく上昇した。2.基礎飼料を1日摂取量の半量としたラットに上記実験と同様の投与を行った。小腸の粘膜湿重量はH_2O群に対してGFO群、Glu群ともに有意に減少し絨毛高も減少したが、その減少率はGlu群の方が大きかった。盲腸内容物pHは、GFO群、Glu群ともに有意に上昇したが、Glu群の方がより有意に上昇した。また、内容物中の短鎖脂肪酸では酪酸が有意に減少したが、Glu群の方がその減少は著しかった。糞便重量および水分量も、Glu群のみ有意に減少した。第1実験の正常状態、第2実験の飼料摂取不足時にもGFOが腸内環境に対して有用であることが示唆された。 これらの結果を受け、現在GFOの大腸発癌に対する修飾作用を検討中である。
|