研究課題/領域番号 |
19651073
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会システム工学・安全システム
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
佐土原 聡 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究科(研究院), 教授 (90178799)
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研究分担者 |
吉田 聡 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 准教授 (80323939)
稲垣 景子 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 特別研究教員 (20303076)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 地球環境問題 / 災害 / トレードオフ / 環境・防災マトリックス / リスク / ミレニアム生態系評価 / 空間情報基盤 / 神奈川流域圏 / 人口減少 / 統合的対策 |
研究概要 |
昨年度の成果をベースとして、災害、環境問題の具体的な現象と対策について、両者のトレードオフなどの相互関係を定性的に整理するためのマトリックスを作成した。環境に関しては、環境問題・対策・対応に分け、それぞれについて人間圏・生物圏・地圏・水圏・気圏に関することがらが記入できるようにした。また、災害に関しては、事前対策・事後の災害現象・事後の災害対応に分け、それぞれについて建造物、がけ崩れ、ライフライン、火災、有害物質のもれ、水害に関することがらを記入できるようにした。このように体系的な視点でもれなく両者に関係することがらを定性的に整理できるマトリックスを作成、提案したことが一つの成果である。 また、災害は急激な状態の変化が間欠的、局地的に発生するもの、環境問題は連続的なゆっくりした変化が比較的広域で発生するもので、両者ともに人間にとって不都合な事態、人間の存続を脅かすリスクであり、自然界の現象としては区別がないという昨年度の概念整理に基づき、環境・防災の定量評価の道具として、神奈川流域圏を対象に空間情報基盤を構築した。この情報基盤は、地下、地表、大気の3つの部分で構成され、地下は地質構造を立体三次元データとして作成し、水循環シミュレーターのインプットデータに用いる。地表に関しては国連ミレニアム生態系評価(MA)の概念フレームで構造化された地物のさまざまなデータをGISに格納する。大気には気象モデルに基づく大気シミュレーターを用いる。これらを統合した空間情報基盤は流域の水循環、水質・水量の変化をシミュレーションでき、環境問題、災害現象双方に密接に関係している水の挙動を再現できる。これによって環境・防災の相互関係性を定量的に分析することが可能である。本研究ではこの空間情報基盤のプロトタイプを開発して、その有用性の一部を検証した。今後これを本格的に構築・発展させる基礎となる成果がまとまった。
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