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モダニズム文学者は棄教の代償に何を構築したか-その過程と作品構成法の相関

研究課題

研究課題/領域番号 19652028
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 ヨーロッパ語系文学
研究機関明治大学

研究代表者

辻 昌宏  明治大学, 経営学部, 教授 (00188533)

研究期間 (年度) 2007 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2009年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2008年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2007年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード棄教 / モダニズム / ユダヤ人 / 英米文学
研究概要

モダニストの生育環境における宗教的要素がどう詩人・小説家の成長に関わったかを調べる作業を前年度より継続した。8月には、イェイツが少年期および青年期に住んだ住宅地ロンドンの複数箇所を訪れた。また、エリオットに関しては、生まれてから大学進学まで住んでいたアメリカのセントルイスに赴き、教会の宗派だけでなく、住民の構成(アングロ・サクソン、イタリア系移民、黒人、ユダヤ系住民など)の複雑さを認識した。さらに、1904年セントルイスで開かれた万国博覧会に高校生だったエリオットけ学校新聞の「記者」として派遣され記事を書いていることも判った。このセントルイス万国博では、フィリピンのある島から住民が連れてこられその生活が「展示」されていた。エリオットの異文化との本格的な出会いの一つがこの催しであったことは、後の『荒れ地』に現れるコンラッドの『闇の奥』の引用と照らし合わせると興味深い。また、近年、エリオットの祖父のWilliam Greenleaf Eliotの著作が次々と復刻されており、それらを入手して、エリオットの宗教観に与えた影響を考察した。祖父は、T.S.エリオットの生誕直前に亡くなっているが、祖父の言説は家庭内でまるで彼がまだ生きているかのように支配的なものだったと詩人自身が証言しているので、ユニテリアン教会の牧師でワシントン大学(セントルイス)の創設者だった祖父の宗教的著作を知ることは重要と考えられる。また、イェイツに関しては、彼の第2の故郷であるアイルランドのスライゴーでのサマースクールに出席し、メグ・ハーパーを初めとするイェイツ研究者と意見交換をした。ニューヨーク州のストーニーブルック大学で、イェイツの『ヴィジョン』に関する草稿のコピー(3000枚以上)を閲覧した。この草稿は手書き、およびタイプ稿の複写で、それを書籍版と照らし合わせながらチェックした。

報告書

(3件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010 2009 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] ルイ・マクニース最後の詩「コーダ」ーエリコの壁の宗教性と世俗性2010

    • 著者名/発表者名
      辻昌宏
    • 雑誌名

      明治大学経営学部人文科学論集 第56巻

      ページ: 35-47

    • NAID

      40017221944

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [雑誌論文] レオポルド・ブルームはなぜユダヤ系なのか?2009

    • 著者名/発表者名
      辻 昌宏
    • 雑誌名

      明治大学教養論集 445号

      ページ: 23-47

    • NAID

      40016622418

    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] ジョイスとトリエステ--ブルームはトリエステのユダヤ人か?2009

    • 著者名/発表者名
      辻 昌宏
    • 学会等名
      日本アイルランド協会文学研究会
    • 発表場所
      立教大学
    • 年月日
      2009-02-28
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] Louis MacNeice's strategy of non-commitment in comparison with W. B. Yeats and James Joyce's rejection of Christianity2007

    • 著者名/発表者名
      辻 昌宏
    • 学会等名
      Iasil Japan Interllational Conference
    • 発表場所
      神戸親和女子大学
    • 年月日
      2007-10-28
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2016-04-21  

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