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インターネット調査による統計的マイノリティ研究―若年非正規雇用・無職を例に―

研究課題

研究課題/領域番号 19653044
研究種目

挑戦的萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 社会学
研究機関京都大学 (2009)
大阪大学 (2007-2008)

研究代表者

太郎丸 博  京都大学, 文学研究科, 准教授 (60273570)

研究期間 (年度) 2007 – 2009
研究課題ステータス 完了 (2009年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2009年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2008年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード郵送調査 / インターネット調査 / 統計学 / 社会学 / 社会階層論 / 非正規雇用 / 性分業意識 / 社会移動論
研究概要

2007年に実施された郵送調査とインターネット調査のデータセットを使い、いくつかの変数に関してそれぞれの分布をより正確と思われるデータと比較した。まず年齢について2006年11月の人口推計と比較すると、郵送もインターネット調査も15~19歳のサンプルが少ない。特にインターネット調査のほうが歪みが大きい。しかし、その他の年齢に関してはむしろ、インターネット調査のほうが歪みが小さかった。また性別に関してもインターネット調査のほうが歪みが小さい。最終学歴に関しては、郵送もインターネットも、女性の高学歴サンプルが過大に含まれ、中卒男女のサンプルが過小に含まれていた。また、インターネット調査に関しては男性高学歴者も過大に含まれていた。
さらに、結婚時の理想の働き方を女性に対して尋ねた質問項目のゆがみを、出生動向基本調査と比較することで検討した。その結果、郵送調査では18~24歳で就業継続希望者が過小に含まれており、25~29歳で中断希望者が過大に含まれていた。インターネット調査は、出生動向基本調査と大差ない分布であった。この理想の働き方と、本人の従業上の地位などの変数との関連の仕方を対数線形モデルやロジスティック回帰分析で比較したが、インターネット調査と郵送調査で有意な違いは見いだせなかった。
このような分析結果を総合すると、インターネット調査を行う場合、年齢、性別、学歴という3変数に関しては、クォータ法を使ってあらかじめ割り当てておくことが必要である。今回の分析では、無職と非正規雇用を意図的に過大にサンプリングしたので職種がどのように歪むかはわからなかった。いずれにせよ、分布が既知の重要な変数に関してはできるだけ細かく割り当てを行うことが、インターネット調査の代表性を高める上で重要であることが分かった。また、1変数の分布だけを見れば、若干の歪みが見られるものの、変数間の関連の強さに関しては有意な違いが見られず、一定の有効性があると考えられる。

報告書

(3件)
  • 2009 実績報告書
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (17件)

すべて 2010 2009 2008 2007

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (12件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 仕事の複雑性スコアの構成 : 職務内容を反映した職業指標の提案2009

    • 著者名/発表者名
      長松奈美江・阪口祐介・太郎丸博
    • 雑誌名

      理論と方法 24

      ページ: 77-93

    • NAID

      130000149616

    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 大学進学率の階級間格差に関する合理的選択理論の検討-相対的リスク回避仮説の1995年SSM 調査データによる分析-2007

    • 著者名/発表者名
      太郎丸 博
    • 雑誌名

      大阪大学大学院人間科学研究科紀要 33

      ページ: 201-212

    • NAID

      120004838177

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 若年非正規雇用・無業とジェンダー-性別分業意識が女性をフリーターにするのか?-2007

    • 著者名/発表者名
      太郎丸 博
    • 雑誌名

      ソシオロジ 52(1)

      ページ: 37-51

    • NAID

      130005140270

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 若年非正規雇用と結婚2010

    • 著者名/発表者名
      太郎丸博
    • 学会等名
      第49回数理社会学会大会
    • 発表場所
      立命館大学
    • 年月日
      2010-03-08
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] ソシオロジと社会学評論に見る社会学の方法のトレンド1952-20082009

    • 著者名/発表者名
      太郎丸博・阪口祐介・宮田尚子
    • 学会等名
      第82回日本社会学会大会
    • 発表場所
      立教大学
    • 年月日
      2009-10-11
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 数理社会学・リベラル・公共性 : プロ社会学は社会のために何を語りうるか2009

    • 著者名/発表者名
      太郎丸博
    • 学会等名
      第60回関西社会学会大会
    • 発表場所
      京都大学
    • 年月日
      2009-05-24
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [学会発表] 社会階層と若年非正規雇用--回顧と展望--2008

    • 著者名/発表者名
      太郎丸博
    • 学会等名
      第81回日本社会学会大会
    • 発表場所
      東北大学
    • 年月日
      2008-11-24
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 正規/非正規雇用間賃金格差の日韓台比較2008

    • 著者名/発表者名
      太郎丸博, 林真広
    • 学会等名
      第46回数理社会学会大会
    • 発表場所
      芝浦工業大学
    • 年月日
      2008-08-31
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 世代間移動パターンにおける非正規雇用の位置--R Cモデルを用いて--2008

    • 著者名/発表者名
      平尾一朗, 太郎丸博
    • 学会等名
      関西社会学会第59回大会
    • 発表場所
      松山大学
    • 年月日
      2008-05-24
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] Domestic Migration Effects on Mobility between Insiders and Outsiders : Cross-National Comparison of Standard-Employment Attainment between Japan and Korea2008

    • 著者名/発表者名
      Tochizawa, Takeshi, Tarohmaru, Hiroshi
    • 学会等名
      International Sociological Association, RC28 Spring Meeting
    • 発表場所
      European University Institute, Florence, Italy
    • 年月日
      2008-05-17
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 女性と男性の世代間移動-Association Modelを用いて-2007

    • 著者名/発表者名
      平尾一朗・太郎丸 博
    • 学会等名
      数理社会学会
    • 発表場所
      広島修道大学
    • 年月日
      2007-09-16
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 若者の相談ネットワークと就業形態-無業であることが「社会的孤立」を規定するのか-2007

    • 著者名/発表者名
      宮田 尚子・太郎丸 博
    • 学会等名
      数理社会学会
    • 発表場所
      広島修道大学
    • 年月日
      2007-09-16
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 非正規雇用の流動化-2005年SSM調査による初職継続率のイベント・ヒストリー分析-2007

    • 著者名/発表者名
      阪口 祐介・太郎丸 博
    • 学会等名
      数理社会学会
    • 発表場所
      広島修道大学
    • 年月日
      2007-09-16
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 雇用形態の規定構造に関する日韓比較2007

    • 著者名/発表者名
      杉本 泰聖・太郎丸 博
    • 学会等名
      数理社会学会
    • 発表場所
      広島修道大学
    • 年月日
      2007-09-16
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] Inequality of Opportunity for Regular Employments in the Process of Japanese Youth-Labor-Market Transformation2007

    • 著者名/発表者名
      Tarohmaru, Hiroshi
    • 学会等名
      RC28, International Sociological Association
    • 発表場所
      ブルノ(チェコ)
    • 年月日
      2007-05-27
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] 若年非正規雇用の社会学2009

    • 著者名/発表者名
      太郎丸博
    • 総ページ数
      207
    • 出版者
      大阪大学出版会
    • 関連する報告書
      2009 実績報告書
  • [図書] 講座社会学13階層(太郎丸博はpp. 201-220, 「社会階層論と若年非正規雇用」を分担執筆)2008

    • 著者名/発表者名
      直井優, 藤田英典編
    • 総ページ数
      261
    • 出版者
      東京大学出版会
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2016-04-21  

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