研究課題/領域番号 |
19653054
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 花園大学 |
研究代表者 |
三品 桂子 花園大学, 社会福祉学部, 教授 (50340469)
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研究分担者 |
岡田 まり 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (40309076)
佐藤 純 京都ノートルダム女子大学, 生活福祉文化学部, 准教授 (90445966)
杉原 努 佛教大学, 福祉教育開発センター, 講師 (10340473)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2008年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2007年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 重度精神障害者 / 地域生活支援 / ソーシャルワーク / ACT / スキルの体系化 / リジリアンス / リカバリー / 精神保健福祉士の養成教育 / 重度精神障害 / スキル / ストレングス / バーミンガム / インディアナ |
研究概要 |
本年度は、米国インディアナ州のACT技術センターにおいてスキル研究を行うと共に、国内3か所のACTチームでフォーカスグループを実施し、依拠する理論とスキルに関する調査を行った。また,英国の家族療法に関しても研究した。結果、国内の各チームは「リカバリー」を理念にしながらも「疾患モデル」から充分脱却できていなことが明らかになったが、米国の調査結果を踏まえて、個人と家族に対する援助者の用いるスキルの体系化を図った。 「ACTチーム」「アウトリーチ面接」「出会い」「リジリアンスの開花促進」「ケースマネジメント」「家族への支援」「境界の変化」のカテゴリーを生成し、その下に322の具体的スキルを見出した。また、新たに開発されたスキルとして、概念が新しいものとして'家族へのケースマネジメント'など3つ,具体的スキルとして新しいもの「臨在」など13を生成した。さらに、今まで精神科病院等では禁忌とされてきたスキルが、重い精神障害のある人の地域生活支援に活用することで有効であることが明らかになり、「身体を使ったコミュニケーション」「選択的未治療支援」など6つ生成したほか、従来から用いられてきたスキルを援助者が発展・改善させたスキルも9つ見出した。 322の具体的なスキルのなかには、日本ではまだ用いられていないスキルや、日本独自のスキルも存在する。日本で用いられていないスキルは、日本の援助者が今後獲得していかねばならないものである。 この2年間の研究の成果は、日本で今後ACTを立ち上げようとするチームのスタッフの研修に用いることができると同時に、精神保健福祉士の養成教育に活用することができる。ACTチームで働く精神保健福祉士は、修士レベルの教育が必要であり、精神保健福祉士の資格を有する現任者の再教育で活用することで日本の精神保健システムの改善に寄与する。
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