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精神障害当事者の「語り」の効用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19653056
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 社会福祉学
研究機関桃山学院大学

研究代表者

栄 セツコ (栄 セツ子)  桃山学院大学, 社会学部, 准教授 (40319596)

研究分担者 清水 由香  大阪市立大学, 生活科学研究科, 助教 (90336793)
研究期間 (年度) 2007 – 2008
研究課題ステータス 完了 (2008年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2008年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
キーワード精神障害者 / 語り / 精神保健教育 / 早期教育・早期介入 / 精神障害当事者 / リカバリー / 地域福祉
研究概要

本研究は、精神疾患の好発時期前にある小・中学生を対象とし、精神障害当事者が教育機関にアウトリーチし、語りを通して、早期教育の一環を担うことを目的としている。
そこで、本年度は、3つの調査を実施した。
1.精神障害当事者にとって、語りの行為の意義を明らかにするため、グループインタビューを行った。その結果、精神障害当事者は精神保健に関する知識よりも、何かを感じあうことを重視していた。そして、聞き手との間に相互交流がみられた場合はエンパワメントがみられたものの、聞き手の反応が悪い場合はパワーレスの状態になることが明らかになった。
2.語りによって、聞き手の精神障害者に対する意識変容があるのかを明らかにするため、質問紙票調査を実施した。その結果、聞き手に精神障害者に対する偏見の是正が図られた。
3.小・中学校の教職員を対象として、精神疾患の識別度、知識を明らかにするため、質問紙票調査を行った。その結果、「統合失調症」に対する識別度は「うつ病」よりも低い値となった。しかし、統合失調症に関する知識は高かった。
以上のことから、精神障害当事者の語りが語り手に有用となるには聞き手との相互交流が図れるような環境作りが必要である。また、精神障害当事者の語りは、小中学生の精神障害者に対する偏見の是正に寄与できるといえる。さらに、小中学校の教職員に対して、精神疾患の前兆期における識別や対応に関する研修を行う必要があるといえる。

報告書

(2件)
  • 2008 実績報告書
  • 2007 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (4件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] 精神障害当事者の語りの有用性2008

    • 著者名/発表者名
      栄 セツコ
    • 雑誌名

      桃山学院大学社会学論集 41-2

      ページ: 119-135

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 教育現場における精神障害者の語りに関する意識と効果ほか2演題2008

    • 著者名/発表者名
      栄セツコ, ほか
    • 学会等名
      日本精神障害者リハビリテーション学会
    • 発表場所
      一橋大学
    • 年月日
      2008-11-22
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 精神障害当事者の語りによる中学生の意識変容2008

    • 著者名/発表者名
      栄セツコ
    • 学会等名
      日本地域福祉学会
    • 発表場所
      同志社大学
    • 年月日
      2008-06-15
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 精神障害のある人が病い・障害の体験を地域で語る活動の意義2008

    • 著者名/発表者名
      清水由香
    • 学会等名
      日本保健医学社会学会
    • 発表場所
      首都大学東京
    • 年月日
      2008-05-18
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書
  • [学会発表] 精神障害当事者の語りの意義と効果2007

    • 著者名/発表者名
      栄 セツコ
    • 学会等名
      日本精神障害者リハビリテーション学会
    • 発表場所
      日本福祉大学
    • 年月日
      2007-11-22
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] 『病いと障害の語り一臨床現場からの語りの生成論』担当部分「精神障害のある人が病い・障害の体験を地域で語ることの意味」2008

    • 著者名/発表者名
      中井孝章, 清水由香編著
    • 総ページ数
      234
    • 出版者
      日本地域社会研究所
    • 関連する報告書
      2008 実績報告書

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公開日: 2007-04-01   更新日: 2016-04-21  

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