研究課題/領域番号 |
19653057
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研究種目 |
挑戦的萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
池埜 聡 関西学院大学, 人間福祉学部, 准教授 (10319816)
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研究期間 (年度) |
2007 – 2009
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研究課題ステータス |
完了 (2009年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2009年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2008年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2007年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 在外被爆者 / 在米被爆者 / 広島、長崎 / トラウマ / ライフレビュー / 移民 / 帰米 / 日系アメリカ人 |
研究概要 |
2009年度は、在米被爆者を対象としたライフレビューデータ及びサーベイ調査データの分析方法の精錬化と研究成果の発表及び出版を目指した。サーベイ調査に関しては、一次分析結果(基本属性、変数間相関)を軸に「高齢化する在米被爆者の実態調査:被爆による身体的・心理的・社会的影響の包括的理解と政策および研究課題」と題して『人間福祉学研究』から論文を刊行した。さらに、「在外被爆者支援サービス利用に関する実態把握:日米の医療機関の利用状況、健康管理手当など日本政府からの公的支援の活用状況に影響を及ぼす要因分析」及び「メンタルヘルスに関する実態把握;PTSD、抑うつ、不安症状などメンタルヘルス領域の実態と影響要因分析」を終了。両分析結果をふまえ、論文の推敲に至った。 ライフレビューについては、MAXQDAによる質的分析が終了。被爆体験のコーピング・メカニズムのなかで、locus of controlの要因として浮かび上がった「生存者罪悪感」の内容分析結果を導きだした。本結果は英語に翻訳されている。加えて、今回の研究で経験した研究者-被爆者間で生じた交流に関するフィールドノートから、トラウマ被害者研究における研究者のポジショニングについて論考を学会発表用資料としてまとめた。「中立性の保持」と「支援者としての役割」の狭間で在米被爆者と向き合う経験から、「参加型リサーチ」という調査手法では語られていないトラウマ被害者の研究における研究者のポジションそしてアイデンティティのゆらぎと対処方法について取り上げている。 以上、質的・量的調査結果にもとづいて、仮題"Falling through the Cracks of Two Nations : Aging Japanese American Atomic-Bomb Survivors"の原稿執筆と英語への翻訳作業を実施した。
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